「なんでゲーム機のスケルトンってなくなったの?」
昔はゲームのスケルトン、クリアカラーって結構ありましたよね。
ゲーム機だけじゃなくコントローラーからソフトまで。
でも最近はめっきりそういうゲーム機を見なくなりました…
なんでだ…?ということでその理由を考察してみました!
この辺りがポイント。
あのクリアな感じが好きだった人はぜひ見ていってください!
スケルトンのゲーム機が無くなった理由5つ
ということで早速スケルトンカラーが消えた理由を紹介。
それがこの5つ。
この中のどれか、もしくはいくつかの理由が重なって消えた可能性が高い。。。はず。
1、ゲーム機の強度不足が心配
まずはスケルトンだとゲーム機の強度不足になるという理由。
これは透明樹脂の耐久力を見るとよくわかります。
いっぽうデメリットとしては、熱に弱く、耐衝撃性も低いこと。また油や薬品に対して溶けやすいという性質があるため、使用用途がどうしても限定されてしまいます。
https://www.asahi-rubber.co.jp/hi-durability-lens/#:~:text=%E9%80%8F%E6%98%8E%E6%9D%90%E6%96%99%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%AFCD,%E9%99%90%E5%AE%9A%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
ポリスチレン樹脂の説明でこう書かれています。
ただGBAの素材は色々調べてみたんですがハッキリとしたものはわからず…
樹脂でもシリコンやポリカーボネートだと強度がかなり高くなるので絶対に強度が要因!と言い切ることはできません。
ただ世間ではこう感じてる人がいることも事実。
元々高強度が売りの任天堂機だったのでもし強度低下があるなら避けた可能性もなくはないですね。
2、スケルトンブームの終焉
2つ目はスケルトンブームの終焉があったこと。
この時代、世界のカラーのトレンドがスケルトンではなくなったんですよ。
そもそもなんでこんなクリアな色が出まくったかって言うとアップルが要因なんです。
このiMacですね!
このスケルトンカラーが凄い近未来的で斬新でみんなめっちゃ憧れたんですよねぇ…
この衝撃が影響して世はまさにスケルトンブーム!
iMac | GBカラー | GBA | 64(クリアカラー) | |
---|---|---|---|---|
発売日 | 1998年10月 | 1998年10月 | 2001年3月 | 199912月 |
年表を見てもわかりますがゲーム機やそのコントローラーもこの時期に集中してますよね。
ただそのアップルもいつからかスケルトンにしなくなり、ノーマルカラーで攻めてきたわけです。
あの有名なiPhoneは初代から今までスケルトンなし。
またゲーム業界もそこに追従するように透けさせるのを止めていったという流れになります。
今はゲーミングPC界隈でピカピカさせるのが流行ってますがあれもいつか終わって、
「なんであんなに光らせてたんだろう…?」
という時代が来るのかもしれませんねw
実は開発者の発言も
このブームにおける影響は任天堂の開発自体も語っていたんです。
それから、スケルトンはロクヨンでさんざんやったので、もうやめたいという気持ちはありました。
https://www.1101.com/nintendo/cube/cube_3.htm
これはマザーを作った人でおなじみの糸井重里さんのインタビュー。
「GBAにあったスケルトンは時代遅れですか?」と聞かれての答えです。
開発自体も「もういいかな」という思いがあったとのこと。
やっぱり何事もやりすぎると飽きてくるようですねぇ。
3、ゲーム機の見栄えが悪くなる
3つ目はゲーム機の見栄えが悪くなるという理由。
これは本体内に入るホコリが原因です。
ゲーム機とか特にコントローラーって密閉してるように見えて意外と隙間あるんですよ。
そこからホコリや髪の毛なんかの汚れが入り込むってことがよくあります。
それが原因で故障したりも。
透明じゃなければそういったものは全て見えませんが透けてしまうと全部見えちゃうわけです。
これによる見た目の悪さ、劣化というのがスケルトンが下火になった理由ということ。
経年変化の影響を受けやすいことも
さらにスケルトンだと経年変化の影響をモロにウケるのもデメリット。
特に無色透明だと日焼けのダメージが半端じゃないんです。
※元は無色透明です。
こんな感じで変化が分かりやすすぎるんですよ。
一応ここからでも薬液などを使ってリカバリーする方法はありますが普通はしませんよね。
日焼けの他にも、
などなど。
この汚れやすさでユーザーに敬遠された部分があるのかもしれません。
4、技術的な問題がある
そして見た目だけじゃなくて技術的な問題があったんです。
これは透明だとディスク読み取りのレーザーが漏れ出る可能性がある、というのが理由。
例えばゲームキューブはディスク読み取りをレーザーで行います。
このレーザーは「クラス1レーザー製品」というものに該当してるんです。
合理的に予見可能な運転条件下で、または観察用光学器具(ルーペまたは双眼鏡)を用いても安全なレーザ製品。
https://www.fa.omron.co.jp/product/cautions/information/laser_safety.html
可視光の場合、目がくらむなどの視覚的影響が出る場合がある。
ということでレーザーが見えると目に影響するので絶対見ちゃダメな光だったんですね。
そんな光がある中でスケルトンボディにすると駄々洩れ…
めちゃくちゃ危険ということで却下になったわけです。
2000年のゲームキューブ発表会の本体は、天面を透明にしてディスクのレーベルを見せるというデザインだったんです。
https://www.1101.com/nintendo/cube/cube_3.htm
でも、この規制のためにボツになっちゃいました。
これも先ほどと同じ糸井さんと任天堂の開発とのお話。
開発段階では割と乗り気だったのが面白いですね。
5、取り扱う小売店が大変
他にはゲーム機を取り扱う小売が大変という理由も。
これはカラーバリエーションが増えるとその分在庫を用意しないといけなくなるからです。
小売りのやり方にもよりますが1ハードのカラバリは大体網羅して揃えようとします。
それがノーマルカラー+スケルトンになると数が増えてその分大変になるということ。
GBAは純正カラーだけで8種類。
64は4カラーのうち半分がスケルトンになっています。
据え置きともなるとサイズも大きいのでその辺りで小売りから苦情があった…かも。
ただ上のツイートのように小売りが大変なのはおそらく事実。
売り上げを伸ばす、ってこと考える上で小売りの負担減もその考えの中にあった可能性はありますね。
スケルトンゲーム機の復活はある?
ということで今はトレンドじゃないスケルトンカラー。
もうスケスケになることはない昔の遺物…というわけでもないんですよ。
これからまたスケルトンカラーが流行ってくる可能性は十分あるんです!
もう少しすればすべてを透けさせる時代が来るかもしれません…!
1、ブームは巡ってくる
まずブームというのは時間をかけて巡ってくるということ。
これは物事の流行を見るとよくわかります。
このように、過去に流行したものが再流行する現象をリバイバルといい、
リバイバルに要する期間は 20~30 年であることが分かった。
https://kozu-osaka.jp/cms/wp-content/uploads/2020/11/d252e25a271ae88d28b7b71fd5702349.pdf
中でもファッションは20年周期でその流行が繰り返されると言われています。
なので2023年現在ではY2Kと呼ばれる2000年代のファッションが流行ってるんですよ。
こういうやつ。
ゲームがファッションと同じかどうかはわかりませんが少し前からドット絵ゲームがよく出てますよね。
あれもドット絵全盛期だった1990年代~2000年代と考えるとちょうど20年。
ということを考えるとスケルトンも流行った2000年代からちょうど20数年…
これは再来あるで…!
この法則に基づくなら次世代機辺りでスケルトンが来る可能性が高いわけです。
2、製造技術の向上
2つ目は製造技術の向上です。
技術が向上することで昔問題だった点をクリアできることがあるんです。
上で触れた強度不足やレーザーの光の問題はやり方によっては対策できますよね。
当時はできなかったことができるようになればスケルトン実装も夢じゃないということ。
LIMEXは先述のとおり、主原料が石灰石のため経年変化にも強く、「紙とプラスチックの代替」になるので、両方のいいとこどりをした高い耐水性と耐久性を兼ね備えています。
https://www.kenbunsya.jp/commusapu/sdgs/263/#:~:text=2.-,%E9%AB%98%E3%81%84%E8%80%90%E4%B9%85%E6%80%A7%E3%81%A8%E8%80%90%E6%B0%B4%E6%80%A7,%E4%BF%9D%E3%81%A4%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
例えばこのライメックスという素材。
最近出てきた新素材なんですが耐久性もあって価格変動も低い特徴を持ちます。
今ならこういった樹脂に代わる素材も出てきてるのでさらに可能性が広がるわけです。
ゲーム機に転用できるならカラーの候補にスケルトンが出てきても不思議じゃないですよね!
3、すでスケルトンを実装している所も
そして実はもうスケルトンカラーを実装している所があるということ。
これは他社製のコントローラー、2DSなどを見ると分かります。
色々出てるんですよね。
というのもやっぱりスケルトンカラーっていうのは当時から今まで人気のあるカラーなんですよ。
こういった声が影響してか2015年にはPS3のコントローラー、2016年には2DSがスケルトンで発売。
徐々に戻ってきてる感じしませんか…?
上で触れたブーム周期のこともあるしゲーム機本体への実装も時間の問題なのかもしれません…
【まとめ】ゲーム機のスケルトンカラーが廃れた理由5つ
ここまでをまとめるとこうなります。
こうやってみると結構明確な理由があったんですね。
特に任天堂内部の人の話が見つけられたのは意外。
ちなみに僕が好きなのはただのスケルトンじゃなくてミルキーブルー。
この乳白色がたまんないんですよね…
ただのクリアじゃなくてこういった手の込んだやつも希望したいです!