ドラクエ11のSって何がどう違うの?
ドラクエ11を買おうとすると混乱するのが通常版とSとの違い。
いわゆる無印版から何が追加されたのか、どの機種で遊ぶのが最適なのか、多くの疑問を抱えているのではないでしょうか。
PS4やPS5でプレイするとグラフィックが劣化するという噂やスイッチ版ならではの利点、そしてSteam版の動作環境など気になる点は多岐にわたります。
加えてゴージャス版や後から登場した廉価版・新価格版といったエディションの違い、無印版とは別扱いになったトロフィーの仕様など、購入前に知っておきたい情報は少なくありません。
この記事ではそんな各ハードやバージョンごとの違いを全てまとめました!
ドラクエ11無印版・Sの違いを徹底比較
無印から何が追加された?主な変更点
簡単に言うとドラゴンクエスト11Sは無印版に多数の新要素を加えて再構築された「完全版」となるバージョンです。
単なる移植作品ではなくプレイヤーが物語をより深く、そして快適に楽しめるように様々な改良が施されました。
ポケモン金銀におけるクリスタルみたいな感じ!
S版は各種ハードで発売されてますがどれでも共通するのは以下の追加点になります。
追加された要素もありますが削除された要素も一部存在します。
この中で大きな変更点の一つがキャラクターボイスの追加。
イベントシーンや戦闘中のセリフにボイスが加わったことでキャラクターたちの感情がより豊かに伝わり、物語への没入感が格段に向上しています。
もちろんボイスは設定でON/OFFの切り替えができるようになっていますよ。
また、仲間キャラクターそれぞれに焦点を当てた新しいストーリーが追加された点も見逃せません。
本編では描かれなかった思いや葛藤、その後どう暮らしていったのかの話はドラクエ11初見プレイであっても嬉しい要素でしょう。
ゲームプレイの面では懐かしのドット絵で描かれる「2Dモード」と美しい3Dグラの「3Dモード」を教会でいつでも切り替えられるようになりました。

元々3DSの機能だったんですがSではどのハードでも共通して楽しめるようになっています。
その他にもBGMが従来のシンセサイザー音源から豪華な「オーケストラ音源」に追加変更されたり、結婚相手の選択肢が増えたり、戦闘のテンポを3段階に調整できるようになったりと挙げればきりがないほどの追加・改善点が存在します。
一方で無印版にあった「ボウガンアドベンチャー」など一部削除された要素もありますがそこまで大きい要素ではないので、これから買うならSで問題ないでしょう。
トロフィー内容は無印版と異なるのか
無印版のドラクエ11と11Sとではトロフィーの扱いは完全に別になっています。
そのため無印版でトロフィーをコンプリートしていても11Sでは新たに一から集め直すことができるのでコレクター的には嬉しい仕様となっています。
内容についても11Sは無印版のトロフィー条件が若干変わっており、一つだけ追加もされてるので既プレイ勢でも楽しく遊べるでしょう。
また11Sにはバトルスピードを「超はやい」に設定できる機能が追加されています。

これがあるのでレベル上げや素材集めといった作業の効率が格段に上昇。
なのでトロコンを目指す際のプレイ時間も無印版に比べて快適に進められるようになっている点は大きなメリットです。
これからトロコンを目指すのであれば遊びやすさが向上している11Sを選ぶのがいいでしょうね。
なおPS Plusのゲームカタログなどのサブスクで提供されている場合、配信が終了する可能性があるためプレイを始めるタイミングには注意が必要です。
無印からのセーブデータ引継ぎは可能か
無印版のドラクエ11をプレイしたデータを11Sに移行、引継ぎはできません。
これはPlayStation 4の無印版からSwitch版や11SのPS4版へ移行する場合など、異なるプラットフォーム間ではセーブデータの互換性がないためです。
なので11Sをプレイする場合はまた最初から物語を進めていく必要があります。
ただし代替手段として「ふっかつのじゅもん」機能を利用する方法があります。

この機能を使えば物語のだいたいの進行度や主人公の名前おおよそのレベルなどを引き継いだ状態でゲームを再開することが可能です。
あくまで進行状況をある程度再現する機能でありアイテムや装備、仲間たちの詳細な育成状況まで完全に移行できるわけではない点には注意が必要。
とはいえ、もう一度長い道のりを一からプレイする手間を少しでも省きたい場合には便利な方法になっています。
ひどいと言われる理由と評価の背景
ドラクエ11Sは多くの追加要素が評価されている一方で、一部のユーザーから「ひどい」という評価を受けてたりもするんです。
この評価の理由は主にグラフィックに関する問題でしょう。
ドラクエ11Sは最初にNintendo Switch向けに開発されました。
その後PlayStation 4やPC(Steam)など他の機種にも展開されましたが、その移植のベースとなったのがSwitch版だったのです。
もともと発売されていた無印のPS4版は非常に高品質なグラフィックで高い評価を得ていました。
しかし11SのPS4版はSwitch版をベースにしているため、アセットの最適化や一部の描画処理が簡略化されています。
具体的にはフィールドの草木の密度や光と影の表現などなど。
このため無印PS4版をプレイ済みのユーザーからは「グラフィックが劣化した」という不満の声が上がったということ。
完全版であるにもかかわらずグラフィック面でのクオリティダウンに納得できないプレーヤーが多くいたんですね。
機種・バージョン別のドラクエ11S 違い
PS4・PS5版の変更点、劣化点
前述の通り11SのPS4版は、無印のPS4版と比較した場合グラフィック表現に違いが見られます。
これは11SがSwitch版をベースに開発・移植されていることが原因です。
無印PS4版は当時のハード性能を活かした美麗なグラフィックが特徴でしたが11SのPS4版は一部のグラフィックが最適化されています。
この最適化が、結果として無印版経験者からは「劣化」と捉えられることがあったわけですね。
例えば遠景の描写やオブジェクトの質感、光の表現などがより顕著に感じる様子。
ただし、初めてドラゴンクエスト11をプレイする方やグラフィックの違いをそれほど気にしない方にとっては、大きな問題とはならない可能性が高いです。
追加要素の多さという11Sならではのメリットはグラフィックの差を補って余りあると考えることもできます。
なおPS5については専用のソフトは発売されておらず、PS4版を後方互換機能を使ってプレイする形となります。
なのでPSハードで11Sをプレイしようとすると現状グラフィック品質はPS4版に準拠します。
スイッチ版ならではの特徴と2Dモード
Nintendo Switch版のドラゴンクエスト11Sは携帯機ハードの特性を最大限に活かした独自の魅力を持っています。
最大の利点はTVモードと携帯モードを自由に切り替えられる点でしょう。

自宅のテレビでじっくりと美しい3Dグラフィックを楽しむことも外出先やベッドの中で手軽に冒険を進めることも可能です。
グラフィックについてはPS4版と比較すると解像度やフレームレートの面で劣る部分はありますが、携帯ゲーム機としては非常にまあまあ高品質。
普通にプレイしていて不満を感じることは少ないはずです。
それ以外のゲーム内容は他の11Sと同じになっています。
Steam版の推奨スペックと他機種との差
PCでプレイできるSteam版もゲーム内容自体は他の機種の11Sと全く同じです。
しかしPCならではのメリットとしてマシンスペックが許す限り高いクオリティでプレイできる柔軟性があります。
高解像度のモニターを使用している場合、家庭用ゲーム機版よりもシャープで美しい映像で冒険を楽しむことが可能。
またフレームレートの上限も高めに設定できるためより滑らかな動きでプレイできる可能性があります。
もちろ、快適なプレイには一定のPCスペックが求められます。
購入を検討する際はPCが以下の推奨スペックを満たしているか事前に確認することが大切です。
最低スペック | 推奨スペック | |
OS | Windows® 10 / 11 64-bit | Windows® 10 / 11 64-bit |
プロセッサー | AMD Ryzen 3 1200 / Intel® Core™ i3-3330 | AMD Ryzen 3 1200 / Intel® Core™ i5-6500 |
メモリー | 8 GB RAM | 8 GB RAM |
グラフィック | AMD Radeon™ R7 260X / NVIDIA® GeForce® GTX 750 (1 GB VRAM) | AMD Radeon™ R7 370 / NVIDIA® GeForce® GTX 960 (2 GB VRAM) |
DirectX | Version 11 | Version 11 |
ストレージ | 40 GB の空き容量 | 40 GB の空き容量 |
自分のプレイスタイルや環境に合わせて最適なグラフィック設定を追求したい方にとって、Steam版は魅力的な選択肢となるでしょう。
ゴージャス版と通常版の特典内容の違い
ドラゴンクエスト11Sにはゲーム本編のみの「通常版」と、様々な特典がセットになった「ゴージャス版」が存在します。
これから購入するなら内容が充実しているゴージャス版(またはそれに準ずる新価格版)がおすすめです。
ゴージャス版の主な特典は以下の通りです。
ボイスドラマDLC
ゲーム本編では描かれなかった書き下ろしのシナリオを豪華声優陣による音声で楽しめます。
全10話が収録されており、キャラクターたちの新たな一面を知ることができます。
クリア後に聞くことでよりキャラの深堀ができるでしょう。
日本語/英語ボイス切り替え機能
ゲーム中のキャラクターボイスを、日本語と英語で自由に切り替えられるようになります。
特に意味はないですが2周目以降の味変として。
限定の見た目装備
主人公用の「トロデーン王国セット」と、ベロニカ用の「うりぼうセット」が手に入ります。

特にトロデーン王国セットを装備するとフィールドでのBGMを「ドラゴンクエストVIII」のものに変更できるという嬉しい特典も付いています。
冒険に役立つアイテム
ゲーム序盤の冒険をサポートする「きせきのしずく」と「スキルのたね」が5個ずつもらえます。
これらの特典のうちボイスドラマ以外は後から個別で購入することができない限定品です。
物語を隅々まで楽しみたい方や特別な装備が欲しい方はゴージャス版を選ぶのが良いでしょう。
廉価版・新価格版で何が変わったのか
PS4やPCなどでドラゴンクエスト11Sが発売されるタイミングで、先行していたSwitch版を含め価格と商品構成が見直されました。
これが「廉価版」や「新価格版」と呼ばれるものです。
基本的にこの新価格版の内容は、前述の「ゴージャス版」とほぼ同等と考えて問題ありません。
ボイスドラマや限定の見た目装備といったゴージャス版の主要な特典は新価格版にも含まれています。
つまり後から発売された機種のパッケージや現在のダウンロード販売で購入できるものは特典が含まれたお得なバージョンになっているということです。
通常版 | ゴージャス版 | 廉価版 | |
---|---|---|---|
ボイスドラマ | × | 〇 | 〇 |
英語ボイス | × | 〇 | × |
限定装備 | × | 〇 | 〇 |
特典アイテム | × | 〇 | 〇 |
それぞれを比較するとこうなります。
ゴージャス版にのみ付属していた「日本語/英語ボイス切り替え機能」のDLCは現在の新価格版には含まれていません。
この点に強いこだわりがなければこれから購入するユーザーにとっては、価格が手頃になった新価格版が最もバランスの取れた選択肢となります。
中古ソフト購入時の注意点とコードの有無
少しでも安く手に入れたいと考えた時に思いつくのが中古。
ただその際に最も注意すべきなのがゴージャス版や新価格版に付属する特典の扱いです。
ボイスドラマや限定の見た目装備といった特典は製品に封入されたダウンロードコードを入力して入手する形式になっています。
このダウンロードコードは一度しか使用できないため中古品の場合、前の所有者が既に使用済みである可能性が非常に高いです。
特に「トロデーン王国セット」のような限定装備が目的でゴージャス版の中古を探している場合、コードが使われていると目的を達成できません。
店舗によってはコードの有無を明記している場合もありますが確実ではありません。
なので特典を確実に入手したいのであれば中古のパッケージ版は避け新品を購入するか、定期的にセールが行われるダウンロード版を狙うのが最も安全で確実な方法です。
結論として買うべきか?ドラクエ11S 違いのまとめ
ここまで様々な違いを解説してきました。
これからドラクエ11をプレイするなら、追加要素が満載の「11S」を選ぶべきであることは間違いありません。
遊ぶハードは手持ちのモノがあればそれを優先して大丈夫です。
全て持ってるならSteam版が一番スペック高くなります。
どれを選んでもSであればさほど違いはないのでその時の気分で買っちゃってくださいね。