ドラクエ5のパパスってどういう人なの?
『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』を語る上で欠かせない重要人物、パパス。
主人公やその嫁たちよりも印象に残ってる人は多いんじゃないでしょうか。
この記事ではそんなドラクエ5におけるパパスという男に焦点を当て、彼の詳しいプロフィールや年齢、そしてゲーム内での圧倒的な強さの秘密に迫ります。
また物語における衝撃的な最期や死亡シーンの真相、ファンの間で語られる生存ルートや死なない展開、さらには生き返る可能性についても考察します。
本編クリア後のパパスがどうなるのかを含め、彼の人生全てを網羅的に解説していきます!
ドラクエ5のパパスとは?その人物像と物語

生まれや設定年齢・生い立ち
まず結論から言うとパパスの正体はグランバニア王国の国王となります。
物語の冒頭では幼い主人公と船を乗り継いで旅をする光景が描かれてますが、一見すると国王がなぜ?と思う所。
あの旅は魔王にさらわれた最愛の妻マーサを探し出すため、そしてマーサ救出に必要不可欠な「天空の勇者」を見つけるための移動途中なんですね。
それをグランバニアの国王ということがバレないようにそれっぽくない格好をしているということ。
そんなパパスのプロフィールを簡単にまとめるとこう。
概要 | |
---|---|
本名 | デュムパポス・エル・ケル・グランバニア(小説版) |
身分 | グランバニア国王(旅に出る際に王位を弟に譲位) |
家族 | 妻:マーサ、息子:主人公、弟:オジロン |
旅の目的 | 妻マーサの捜索、天空の勇者および天空の武具の探索 |
声優 | 神谷明(CDシアター)、玄田哲章(ライバルズ)など |
小説版など独自の設定もありますが実は本名も判明しており、パパスは偽名だったんですね。
国王という立場ですがゲームで最初に立ち寄るサンタローズの村長も兼任しているので根っからのリーダー気質がうかがえます。
そんなパパスのリーダー性はゲーム内の各所でみることができ、グランバニアでは城の防御強化がそう。
実は国民の安全を最優先に考え、魔物の襲撃に備えて城下町を城壁の内側に取り込む「城塞都市化」を主導していたんですよ。
このため国民からの信頼は絶大で彼が王位を去った後も、
「パパス王には何か大きな夢があった」
「オジロン王よりパパス王が好きだった」
と懐かしむ声が聞かれていました。
オジロンも不貞腐れずに王政してたから結構いいやつ
その人望は国外にも及んでいて、ラインハットのベルギス王とは共に冒険したこともある旧知の仲。
物語ではその縁から国内の不穏な動きを察知したベルギス王にヘンリー王子の護衛役として招かれることになったわけです。
ポートセルミの老人の言葉 「あれは 10年以上 昔じゃ! 天空のつるぎを さがしている たくましい男に 会ったことが あるんじゃ。身なりは ボロボロだったが 国王のような 高貴な顔立ち! あの男こそ 勇者さまじゃ!」
このように身分を隠していても彼の持つ高貴さやカリスマ性は隠しきれず、行く先々で人々の記憶に強く残っていました。
こうして直接ユーザーに説明するんじゃなく間接に聞き伝わってくるところがよりリアルで、憧れる要因ですね!
年齢と人間味あふれる一面
そんな彼の年齢については作中で明確な言及はありません。
ただ主人公が6歳であることや旧知の仲であるベルギス王の様子から、物語開始時点では30代前半から半ばあたりが妥当かなと思います。
一方で立派な口ひげや時折見せる一人称「わし」という言葉遣いを見ると実年齢よりも老けて見えるかもしれません。
そんないかつい?外見とは裏腹にお茶目な一面も持ち合わせています。
個人的に印象に残ってるのが主人公の名づけシーン。
物語の冒頭、主人公の名前を決める際にパパスは「トンヌラ」という名前を提案。
ただここでプレイヤーが先に「トンヌラ」と入力していた場合、代わりに「サトチー」という候補を出してきます。
サトチー、トンヌラ…和風でも西洋風でもないその独特なセンスには彼のこだわりを感じます。
ちなみにリメイク版ではこのやり取りは「アベル」という無難な名前に変更されています。
このほかリメイク版でサンチョが語るには「歌と踊りの類はさっぱりだった」とのことで、完璧超人ではなくこんな弱点も持ち合わせていたことがわかります。
そしてその踊りや歌を配下に披露していたという背景も。
王としての威厳、父としての優しさ、そして一人の人間としてのチャーミングさを兼ね備えていることが今でも人気の理由なんですね。
衝撃的な最期と死亡シーン
パパスの最期はドラゴンクエストシリーズ全体を通しても屈指の衝撃的なイベントとして有名。
この悲劇は上で触れた旧友の息子、ラインハットの王子ヘンリーを救出するために侵入した古代の遺跡で起こります。
遺跡の最深部でパパスは敵の追手を単身で食い止め、ボスのジャミとゴンズをも一度はボコボコに打ち負かす圧倒的な力を見せつけます。
しかしそこに現れたゲマが主人公を人質に取り、息子の命を盾にされたパパスは一切の抵抗ができなくなってしまいます。
そして動けないパパスに対し、先ほど倒したはずのジャミとゴンズが一方的に攻撃を加え続ける…
この耐えてる描写が何とも言えないくらい辛い…
瀕死の重傷を負ったパパスは最期の力を振り絞り、
「母さんは生きている。必ず助け出すのだ」
という遺言を託す。
そして直後ゲマが放った呪文(リメイク版ではメラゾーマ)によって焼き尽くされ壮絶な死を遂げるのです。
このあまりに卑劣な展開はプレイヤーに深い悲しみとゲマに対する強烈な憎しみを植え付けました。
リメイク版ではアップになるパパスとメラゾーマが直撃する瞬間が3Dで描かれてるので、見たことない人は必見。
有名な断末魔ぬわーの元ネタ
「ぬわーーっっ!!」というセリフは前述の通りパパスがゲマにとどめを刺される際に発した断末魔の叫び。
このあまりにも印象的なセリフは彼の悲劇的な最期を象徴するものとして非常に有名になりました。
この叫びのインパクトと直前の展開の理不尽さから、多くのプレイヤーの脳裏に焼き付いてるんじゃないでしょうか。
ただその独特の響きから後年にはインターネット上などでネタとして使われることもあるのがちょっと面白いけど笑っちゃいけない所。
ただ元々はドラゴンクエストVの物語における最も悲痛なシーンの一つ。
リメイク版ではこのイベント後に仲間たちとの会話が可能になり、主人公の仲間たちがパパスの死を悼みゲマへの怒りを露わにする様子が描かれています。
これによりこのシーンの悲劇性がさらに深まりパパスという存在の大きさを改めて感じさせます。
単なるセリフではなく物語の核心に触れる重要な演出なのですよ!
圧倒的な強さの秘密
そんなパパスの強さは物語序盤においてかなり際立っています。
少年時代に一時的にNPCとして戦闘に参加しますが、その能力は他の追随を許さないまさに圧倒的なもの。
最大の理由はレベル27という序盤ではありえない高さとそのステータスでしょう!
パラメータ | 数値 |
---|---|
レベル | 27 |
さいだいHP | 410 |
さいだいMP | 65 |
ちから | 117 |
すばやさ | 35 |
みのまもり | 79 |
こうげき力 | 157 |
しゅび力 | 92 |
ゲーム内の数値をまとめるとこう。
特にHPは410と非常に高く、当時の主人公や仲間モンスターとは比較にならない耐久力を誇ります。
さらに人間キャラクターとしては珍しく2回行動を行い、会心の一撃を繰り出す頻度もかなり高いです。
装備は「パパスのつるぎ」と「かわのこしまき」のみという軽装ながらもこの戦闘能力を発揮することから、彼自身のキャラ性能がいかに抜きんでていたことが分かります。
主人公がジャミと戦う時は大体レベルは25、フル装備かつ仲間が追加で3人。
これを考えるとこの装備で二体同時をなんなくさばいていたパパスの戦闘力がよくわかります。
この圧倒的な強さは幼い主人公の視点から見た「偉大で頼れる父親像」をプレイヤーに強く印象付けるための演出だったのかもしれませんね。
形見となるパパスの剣の性能
そんなパパスが息子である主人公のために遺した形見の武器が「パパスの剣」。
この剣はゲマに見逃されたベビーパンサーが大事にずっと持っていて、仲間にした時に見つけ再び手に取ることになります。

武器としての性能は攻撃力40の特殊効果のない剣。
青年期の序盤で手に入る武器としては十分な攻撃力を持ちますが、特別な効果や能力が付与されているわけではありません。
装備できるのも剣ながら主人公とその息子(男の子)のみ。
なので武器としての性能はそこまで高くなく、そのすぐ後に手に入るスネークソードやはじゃの剣の下位互換になっちゃいます。
ただこの剣の価値は単なる攻撃力の数値以上に物語における象徴的な意味合いにあるでしょう。
父から子へと受け継がれる意志、父の遺志を継いで母を助け世界を救う旅を続ける主人公にとって精神的な支え。
僕はゲマを倒す時は敢えてこの剣を装備させて戦っていましたよ!
ドラクエ5のパパスを深掘り!強さとifの物語

原作では上で触れたようにゲマに倒されてしまいますが実は色々な世界線があります。
そんなifの世界のパパスも見ていきましょう!
クリア後の登場シーン
まずはクリア後のお話。
ドラクエ5のクリア後、パパスが登場するシーンは実は2つ存在します。
1つは本編のフィナーレを飾るエビルマウンテンでの霊体としての再会。
どのリメイクで遊ぶかによって細かいセリフや演出がかありますがどのドラクエ5でも見ることができます。
そしてもう1つはPS2版以降のリメイク版にのみ用意されているクリア後イベント。
そこではなんと若き日のパパスに会うことができます。
このイベントの舞台となるのが過去の「エルヘブン」です。
このイベントで妖精の城に新たに出現する絵画を通じてパパスとマーサが結ばれる前の時代へと旅をします。
その中でプレイヤーは二人の恋のキューピッド役となりその馴れ初めを間近で見届けることになるんです。
イベント発生の条件としては大魔王ミルドラースを倒し、一度エンディングを見ていること。
PS2版、ニンテンドーDS版、スマートフォン版いずれかのリメイク作品であることの二つ。
クリア後にパパスと会う流れ
流れとしてはこんな感じ。
まず妖精の城の2階に新たに出現した「エルヘブンの絵」を調べ、過去のエルヘブンへ向かいます。
そこにはなんとまだグランバニアの王となる前の若き日のパパスが健在!
彼はマーサに想いを寄せる一人の青年として街にいるわけです。
そんなパパスはマーサに会いたいものの、厳重な警備のために果たせずにいます。
主人公は彼に協力するためいくつかのアイテムを集めたり、情報を集めたりして奔走することになります。
やること | 入手・実行場所 |
ようせいのはねペン入手 | 妖精の村の図書館 |
パオームのインク入手 | グランバニア北の教会の宿屋 |
見張りの兵士を退ける | 兵士の前で「すごろくけん」を使う |
これらの条件をクリアしパパスと絵描きに道具を貸すことでパパスはついにマーサと会うことができます。
こうして二人の手助けを終え一度絵の世界から出て再び訪れると、街は夕暮れのエルヘブンに変わっています。
絵描きからパパスからの伝言を聞き彼が残した想いを受け取るというのが一連の流れ。
このイベントをクリアすると主人公が持っている名産品「おもいでのロケット」の中に若き日のマーサの肖像画が収められることに。
これがパパスとマーサの恋が実を結んだ証であり二人の旅の原点を垣間見ることができるリメイクならではの要素なんです。
容量が増えてできることも増えたからゆえの真のストーリーとも言えますね。
幸せな夫婦像を知ることができるとともに「もういないんだよな…」という虚しさにも襲われるのが寂しい所です。
生存ルートはある?死なない方法
ドラゴンクエストVの公式ストーリーにおいてパパスの生存ルートや死なない、あるいは生き返る方法は存在しません。
彼の死は物語の根幹をなす確定した出来事であり、ストーリーをどのように進めてもこの運命を回避することは不可能となっています。
ただ正規のストーリーではなくキャラとして生存させる方法はあります。
それがプレイステーション2のリメイク版で使える「オープントレイ技」と呼ばれるバグ技。
これを利用するとパパスをパーティから離脱させずに青年期へ進むことができ、理論上は最後まで一緒に冒険することが可能になります。
ただしこれはあくまでバグを利用した裏技なので正規のプレイ方法ではありません。
パパスが新たな会話をしてくれたり、主人公の成長を褒めてくれるなどパパスとしての人格は皆無。
さらにバグ技ということでゲームの進行に不具合が生じたり、最悪の場合セーブデータが破損したりするリスクを伴います。
パパスとそのまま旅をできるというのは魅力的ですがやるのであれば自己責任ということですね。
パパスを仲間にする方法?
ドラクエ5において父パパスをパーティに加える方法は大きく分けて2つ存在します。
1つは通常のストーリー進行で一時的に仲間になる方法、もう1つは特殊なバグ技を用いて永続的に仲間にする方法です。
まずパパスは物語序盤の少年時代にストーリーの進行上自動的に仲間になります。
上でも触れたパパスの強さを思い知る確定イベントで印象に残ってる人も多いでしょう。
通常のプレイではパパスと冒険できるのは冒頭~ゲマ戦までのこの短い期間のみとなります。
ただ物語から離脱する運命のパパスを青年期以降もパーティに残し続ける非正規の方法が存在します。
それが上でも触れている「オープントレイ技」。
先ほども話しましたがこの方法はゲーム開発者が意図しないバグを利用した裏技です。
あくまでやり込み要素の一つであり初めてプレイする方やセーブデータを大切にしたい方にはおすすめできません。
タクトCMでの俳優とifストーリー
本編では叶わなかったパパスの生存ですが、派生作品であるスマホ用ゲーム『ドラゴンクエストタクト』において公式に「パパスが生存するifストーリー」が描かれました。

これはゲームの3周年を記念したイベント「真・ドラゴンクエストV」での出来事。
原作通りゲマの攻撃を受けるものの、タクトの世界のキャラクターたちに助けられて一命を取り留め成長した息子や孫たちと再会を果たすというファンにとっては夢のような展開が繰り広げられました。
このイベントに合わせて実写の俳優がパパスを演じるWebCMも公開され大きな話題を呼びました。
CMでは原作の最期のシーンから一転、
「ぬわーーっっ!!…はあ、はあ…」
と生き延び困惑しながらも未来の世界で息子と再会する様子が描かれています。
日本人の役者ではありますが色々調べてみても俳優さんの名前は公開されていなく不明。
割とはまり役な感じだっただけにちょっと残念ですね。
他にパパスを演じた俳優
実はこのCM以前にもパパスは実写化されていたんです。
それがこのDS版ドラクエ5のCM。
昔はドラクエ発売時に実写化CMを公開するのがお決まりの流れで、その中でも出演でした。
ただこちらも外国人の役者ということもあってその詳細は不明。
声優も公開されてはいませんがおそらく小山力也氏。(コナンの毛利小五郎、ナルトのヤマトなど)
効率的なレベル上げ【小ネタ】
あとパパスに関しては本編での効率いいレベル上げ要因として使われることもありました。
パパスが仲間に加わっている少年時代の期間は実は主人公や仲間モンスターのレベルを上げる絶好の機会。
パパスの圧倒的な戦闘能力を最大限に活用することで通常よりもはるかに安全かつ効率的に経験値を稼ぐことが可能になるんです。
場所は古代の遺跡。
ここでは主人公が先導役となりパパスが仲間の一人(NPC)として参加、勝手に戦闘に参加してくれます。
この遺跡内の同じエリアであればパパスが離脱しないので延々一緒に戦闘できるわけです。
パパスをレベル上げに活用できる理由は主に以下の3つの点。
まずパパスの攻撃力は少年時代のモンスターに対して桁違いす。
ほとんどの敵を通常攻撃一撃で倒すので一戦闘あたりの時間が劇的に短縮されます。
特にスーパーファミコン版では作戦を「めいれいさせろ」に設定するとパパスが2回攻撃を行うためさらに効率が上がるんですよ。
またHPが410もあるパパスは少年時代のどんな敵の攻撃を受けてもびくともしません。
主人公が倒される危険性がほぼゼロになるため全滅のリスクを気にすることなく戦闘に集中できます。
全力で攻撃に参加してもいいですし逆に主人公は防御に徹し、安全に経験値を得ることも可能です。
さらにパパスは戦闘終了後に主人公のHPが少しでも減っているとホイミやベホイミで全回復してくれます。
これによりMPの消費や宿屋に戻る手間を一切気にする必要がなく無限に戦闘を続けることができるんですね。
あと地味にありがたいのがパパス自身はNPCであるため、戦闘で経験値を獲得しません。
つまり、得られた経験値はすべて主人公と仲間モンスターに分配されるので主人公たちの成長速度が爆速になる理由でもあります。
まとめ:ドラクエ5のパパスという父親像
ここまでの内容をまとめるとこうなります。
ドラクエ5においてパパスはどうしても欠かせない存在。
だからこそこれだけの噂や真相?といった話が出回るんでしょうね。
タクトでの出演を見るとこれから先もスピンオフでの出番はありそうですね!