「64のメモリー拡張パックってなんの意味があったの?」
64って本体にメモリー拡張パックなるものを挿し込む場所がありましたよね。
当時CMもやってて「はがさないでください」を剥がす映像はドキドキしました…
ただあれの意味が今でもよくわからん!
ということで拡張パックの意味や理由、その効果についてまとめてみました!
この辺りがポイント。
あれ何だったんだ…?とふと思い返した人は必見です!
64の拡張パックが作られた理由3つ
ということで拡張パックが作られた理由がこの3つ。
まあ結論としてはこれらによってできるソフトの種類を増やしたかった、ということです。
当時は高価格高性能のPS2全盛期でしたからね。
1、画面解像度を上げたかった
まず一つは画面の解像度を上げたかったということ。
解像度を上げるとより綺麗で鮮明な映像が映し出せるんですよ。
解像度というのは一つの画面に入るドットの数のこと。
端的に言うと「画素(ピクセル)の密度」のことです。画素の密度が低い(単位面積中の画素数が少ない)と、画像はガタついた粗いものになります。
https://www.cybig.net/blog_tips/archives/2727.html
なのでこれが多ければ多いほど細かく繊細な表現ができるようになるわけです。
それが64の拡張パック装備前の段階で256×224。
64 | プレステ1 | プレステ2 | PSP | |
---|---|---|---|---|
解像度 | 256×224 | 256×224 | 720x480 | 480×272 |
なんと素の64だと一世代前の初代プレステと同程度の解像度だったんですね!
「これじゃPS2に追いつけない!」
と思ったかは定かじゃないですが拡張パックで640×480までパワーアップ。
プレステ2レベルとはいかずともそれに肉薄するくらいの解像度は手に入れられたわけですね。
拡張パック装備前(マリオ64)
![マリオ64スターゲットの瞬間](https://sukegames.blog/wp-content/uploads/2023/08/1e3d3eed84ad45db21a0afb5c2634151.jpg)
拡張パック装備後(ドンキー64)
![ドンキー64楽器店内](https://sukegames.blog/wp-content/uploads/2023/08/bc45e7bd92c38e818cffa3c88a1598f6.jpg)
どことなくギュッと詰まってる感じしません?
2、テクスチャの品質を上げたかった
そして2つ目はテクスチャの品質を上げたかったという理由。
テクスチャ品質を上げると画面全体が滑らかできれいに見えるんですよ。
同じオブジェクトでも、金属のテクスチャを貼り付ければ金属片に見え、木目のテクスチャを貼り付ければ木片に見える。
https://www.vantan-gamehs.com/glossary/detail/138.php
ということでテクスチャというのはこういった質感を表現するのに重要な要素。
これが上がることでよりリアルで違和感のない表現ができるわけです。
![ムジュラの仮面のプレイ画面](https://sukegames.blog/wp-content/uploads/2023/08/85c3efc0e056911b2376fea2da97d21a.jpg)
こういった草木が「草木感」を出しているのはテクスチャがしっかり貼られてるいるおかげ。
拡張パック対応ソフトを見てもリアルな雰囲気が求められるものが多い感じします。
こういったリアル系がPS系列に多いのも表現が繊細だからでしょうね。
3、64の処理能力を上げたかった
そして上の2つとセットで64の処理能力向上もその理由の一つ。
処理能力が向上するとより高度なグラフィック処理ができるようになるからです。
上で触れたように拡張パックでできることを色々増やしたわけです。
でも性能を上げるということはその分64本体への負荷が強まるということ…
それを解決するのが拡張パックの36Mbit拡張機能!
![任天堂公式の拡張パック説明](https://sukegames.blog/wp-content/uploads/2023/08/1728b3c3f1ceeb119ec10e427800de6a.png)
セットするだけで単純にこれだけ処理能力が上がるということですね。
なので性能を上げて綺麗なグラが映せるようになってもバグることはなかったわけです。
縁の下の力持ちというかこの下支えがあってのパワーアップだったんですね!
拡張パックがもたらした効果・変化
この拡張パックの発売は色々な変化を64にもたらしました。
その中でも一番大きいのが何と言っても遊べるソフトの増加でしょう!
などなど拡張パック必須ソフトは3つ、対応してるソフト10つの合計13個のソフトが生まれました。
ゼルダは64で2作目ということでメモリー拡張パックがなければ生まれなかったかもしれません。
100本以上売れるヒット作も3本出していて苦戦していた64をサポートしたのでした。
当時の子供のテンションが上がった
こういった実績以上に当時のキッズとしてはかなりテンションが上がったのを覚えてます。
それは拡張パックのCMの存在!
この「はがしてはいけません」を剥がすCMめちゃくちゃよく覚えてます。
「えっ!これ剥がしていいの…?」という罪悪感、ドキドキ感が妙に楽しかったんですよね。
今でも覚えてる人は多いはず。
こういう子供心を分かってる演出は本当に巧みな任天堂でした。
【まとめ】64の拡張パックはハードの限界を突破するため!
ここまでをまとめるとこうなります。
そう考えるとハードの開発段階から性能を上げるパックの発売を予定してたってことなんですよね。
次世代ハードを出すという選択肢を取らないのはまさに「枯れた技術の水平思考」といった感じ。
当時は新品でも3000円程度で買えたんですが今は中古で5000円を超えます。
中古の64本体に入ってないことも多いのでドンキーなどプレイ予定の人は早めに揃えておくといいかも。