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ラストエリクサー症候群が現実で引き起こす影響とは?ビジネスなど

エリクサー症候群って現実でも起きるってマジ?

アイテムを勿体ないと最後までため込む癖。

FFシリーズのエリクサーに名付けてつけられた症候群ですが現実にも関係してくるんです。

ビジネスはもちろん日常生活でも損すること結構あるんですよ。

ということで今回はそんなラストエリクサー症候群が現実に及ぼす影響についてまとめ!

ポイント

この辺りがポイント。

勿体ない症候群に悩んでる人はぜひ見ていってください!

【立教大学】心理学解説ページ

ラストエリクサー症候群が現実で起こす影響

ということでエリクサー症候群が現実にどう影響を与えるかをまとめ。

やっぱりな、という部分やそこが!?という予想外な部分もあるかも。

ポイント

  • ラストエリクサー症候群は「貯めこみ」
  • ビジネスにおけるラストエリクサー症候群
  • 現実社会で起こる原因・要員

ラストエリクサー症候群は「貯めこみ」

まずラストエリクサー症候群は、心理学的には「貯め込み」や「決断の麻痺」という概念と深く関係しています。

心理学者たちは、これを「損失回避バイアス」と関連付けています。

同じ金額であっても、それを損失する場合の方が、それを取得する場合よりも、ずっと強い感情を経験することが知られています。

https://www.jumonji-u.ac.jp/sscs/ikeda/cognitive_bias/cate_d/d_23.html

損失回避バイアスとは人が損失を避けたいと考えるあまりリスクを取る行動を避ける傾向のこと。

たとえばゲーム内でラストエリクサーを温存し続け、結局使用する機会を逃してしまうプレイヤーの行動はこのバイアスによって説明できます。

さらにラストエリクサー症候群は「選択のパラドックス」とも関連しています。

選択のパラドックスとは、選択肢が多ければ多いほど、不幸を感じやすくなり、満足度が下がるという心理効果、認知バイアスのことです。

https://theories.jp/terms-paradox-of-choice/

これは選択肢が増えることで人は逆に決断を下すことが難しくなるという現象のこと。

現実生活でも特別な機会や重要な選択肢が多いほ、行動を起こすのが遅れがちに。

これは最適な選択肢を見つけようとするあまり何も行動できなくなる状態を引き起こすことがあります。

たとえば退職金を受け取った後、

もっと良い投資先が現れるかもしれない

という理由でお金を使わずに貯め込む人がいます。

最終的にはそのお金を適切に活用する機会を逃し退職後の生活が不安定になるケースもあるわけです。

このようにラストエリクサー症候群はゲームだけでなく私たちの心理や日常生活にも深く影響を及ぼすのです。

ビジネスにおけるラストエリクサー症候群の影響

この影響はビジネス・現実社会にも広がっています。

たとえば企業のリーダーや経営者が重要なリソースや決断を「今は使うべきでない」と判断し先送りすること。

これは機会損失を招くばかりか、企業の成長を阻害する要因にもなり得ます。

具体的な例としてリーダーが新技術への投資を先延ばしにした結果、競合他社に市場シェアを奪われるケースが挙げられます。

世間でもよく聞く話ですよね。

このような決断の遅れは短期的なリスクを避けたいという心理から生じることが多いです。

さらにラストエリクサー症候群は個人の成長やキャリア形成にも影響を与えます。

たとえばある社員が「もっと経験を積んでから」と考え、昇進や新しいプロジェクトへの挑戦を後回しにすることがあります。

しかしその結果として自己成長の機会を逃し、長期的にはキャリアの停滞につながることも少なくありません。

このようにラストエリクサー症候群は現実社会で私たちが行動を起こす際に重大な影響を与える要因となっています。

現実社会で起こる原因・要員

ラストエリクサー症候群が引き起こされる最大の要員のはやはり「貯め込み」による影響。

貴重なものを手放せないあるいは使えないという心理が働くことで、私たちは必要な時にそのリソースを活用できなくなります。

その結果として無駄な物やストレスを抱え込むことになるわけです。

具体的には物理的なスペースの浪費。

ポイント

  • いつか使うかも…
  • 来年のこの季節に必要だし…
  • まだ新品だから…

このように家の中に使わないものが溜まり生活空間が狭くなることで日常生活の質が低下することがあります。

日本の調査では家庭に眠る未使用の品物の総価値が数兆円に上ると言われています。

「2023年版 日本の家庭に眠る“かくれ資産”調査」 国民一人あたり“かくれ資産”は平均約53.2万円

https://about.mercari.com/press/news/articles/20231115_kakureshisan/

これは物を「捨てるのがもったいない」「いつか使うかもしれない」という思いから手放せない人々の心理によるものです。

心理的なストレスにも

また貯め込みは心理的なストレスも引き起こします。

使わない物に囲まれているとその物の管理や処分についての負担が増え、結果として精神的な疲労を感じるからです。

これは特に高齢者において顕著であり、終活が遅れる一因とも。

さらに使わないものを長期間貯め込むことでその価値が減少し最終的には価値がゼロになってしまうことも少なくありません。

たとえば技術が進化する中で、貯め込んでいた家電製品やガジェットが時代遅れとなり使えなくなることもあります。

さらに貯め込みの習慣は他の面でも悪影響を及ぼします。

たとえば仕事において「まだ完璧でないから」とプロジェクトを先延ばしにすることは時間的な浪費を招くだけでなく、チーム全体のパフォーマンスにも影響します。

このように貯め込みの弊害は個人の生活や仕事においても深刻な影響を及ぼしていくわけですね。

実際の事例から学ぶラストエリクサー症候群

上で触れたようにラストエリクサー症候群の影響は実際のビジネスや個人の生活においても広範囲に及んでいます。

以下では具体的な事例を通して、ラストエリクサー症候群がどのようにして現実の問題を引き起こすかを考察。

ポイント

  • 「ノキア」の失敗事例
  • 飲食物の消費期限切れ
  • 商品券・ポイントの期限切れ

「ノキア」の失敗事例

まず企業の失敗事例としてよく挙げられるのがかつての携帯電話業界の巨人である「ノキア」。

ノキアは携帯電話市場で圧倒的なシェアを誇っていましたが、スマートフォンの普及に対する決断を先送りした結果、あっという間に市場シェアを失いました。

当時ノキアは「まだ従来の携帯電話が売れる」と考え新しい技術への投資を遅らせたんですね。

これこそがラストエリクサー症候群の典型例。

貴重なリソースを温存し使うタイミングを見誤った結果競合他社であるアップルやサムスンに市場を奪われました。

また個人レベルでもラストエリクサー症候群は深刻な影響を及ぼします。

例えばあるフリーランスのデザイナーが新しいデザインソフトウェアを購入したものの、

「もっと重要なプロジェクトが来るかもしれない。。。」

と考えてそのソフトを使わずにいました。

しかしその後プロジェクトの納期が迫った時に初めてソフトを使おうとしたところ操作に慣れていないために作業が遅れ、クライアントとの契約を失う結果となりました。

この事例ではリソースを最大限に活用しなかったことがビジネスチャンスの喪失につながったのです。

飲食物の消費期限切れ

他には飲食物の消費期限切れも。

ある調査によれば、日本の家庭には平均で10万円相当の未使用の物品が眠っているとされています。

その数量と「メルカリ」の平均取引価格を掛けあわせ、捨てる予定の不要品の金額を算出したところ、国民一人あたり平均約8.5万円となりました。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000303.000026386.html

たとえば特別な日に使おうと思っていた高級ワインが、結局そのまま開けられることなく期限切れになってしまうケースも少なくありません。

ポイント

  • 使い切れないコスメやスキンケア製品
  • 使わないサブスクリプションサービス
  • 使わないままの衣類や靴

他にはこんなもったいないケースが存在。

服は使用期限がないように思いますが流行が過ぎるとどんどん着にくくなるという点でピックアップしました。

このような「もったいない」行動は結局は損失に直結します。

これらの事例から学べる教訓はラストエリクサー症候群に陥らないためには、今この瞬間にリソースをどう活用するかが重要であるということ。

貴重なリソースをため込むのではなく、適切なタイミングで活用することが、成功の鍵となります。

商品券・ポイントの期限切れ

他には商品券やポイントの期限切れもそうです。

特別な時に使おうと思っていたため結局使用できなかったというパターンですね。

実際に日本では年間数百億円規模のギフトカードが未使用のまま期限切れとなっているというデータがあります。

「百貨店全国共通商品券」などの「商品券」は、基本的に有効期限はない。タンスに眠ったままの商品券も、発行した百貨店が生きている限り使用できる。

https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1190148_1527.html

こういった商品券の期限切れは店側にとっては大きなプラス。

お金だと他の店で使われますが商品券だとこうやって腐らせる可能性が高いからですね。

なので現金ではなく商品券、ギフトカードがよく記念品として贈呈されるわけです。

最近では電子マネーのポイント期限が似たようなところで頻発しています。

ペイペイの有効期限
ペイペイの有効期限

何かの特典やボーナスで貰ったポイントは期限が設定されてることがほとんど。

ただ初期設定のままだと先にチャージした分のポイントが使用され、期限ポイントはいくら使っても減らないという事態になっています。

これも商品券と同じく店側はこの心理を分かった上でにプレゼント。

このような行動パターンは大きく損をするので現金よりも先に使っていくことが大事になってきます。

【まとめ】

ポイント

  • エリクサー症候群は、アイテムを「勿体ない」と最後までため込む癖が現実社会でも起こる現象。
  • 現実のビジネスや日常生活でも、この症候群により損失を招くことがある。
  • ラストエリクサー症候群は心理学的には「貯め込み」や「決断の麻痺」と関連し、損失回避バイアスや選択のパラドックスによって説明される。
  • 損失回避バイアスは、人が損失を避けたいと考えるためにリスクを取らない傾向を示し、ラストエリクサーを温存し続ける行動に関連。
  • 選択のパラドックスは選択肢が増えると決断が難しくなる現象で、特別な機会を待ちすぎて行動を起こせなくなる原因となる。
  • ビジネスでは、重要なリソースや決断を先送りすることで機会損失を招き、企業の成長を阻害するリスクがある。
  • 具体的な例として、ノキアが新技術への投資を遅らせた結果、市場シェアを失ったケースが挙げられる。
  • 現実生活でも、特別な機会を待って飲食物や商品券を使わずに放置し、結局期限切れになってしまうことがある。
  • ラストエリクサー症候群に陥らないためには、今この瞬間にリソースを適切に活用することが重要。

ここまでをまとめるとこうなります。

ゲームだけならまだしも現実で損するならかなりマズいですよねw

名前が症候群と呼ばれるだけあって治し方もないわけじゃありません。

セーブを複数したり極端なプレイをしてみたり…

現実に浸食してきてる人はまずゲーム内から治療してみてはいかがでしょうか。

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