「ゲームキューブQってたまに見るけどあれ何?」
ゲームキューブにはQと呼ばれる全身銀メッキの機体があります。
これですね。
なんか高級感あふれる見た目ながら持ってる人が少ないので何が違うかよくわからない…
ということで今回はこのゲームキューブQの特徴、何が違うのかをまとめてみました!
この辺りが主な違い。
通常GC | GC:Q | |
---|---|---|
通常ゲームキューブ | ゲームキューブQ | |
発売日 | 2001年9月14日 | 2001年12月14日 |
税込み価格 | 2万5000円 | 3万9800円 |
幅×高さ×奥行 | 15cm×11cm×16.1cm | 18cm×19.8cm×21.7cm |
CD、DVD再生 | なし | あり |
接続コントローラー数 | 4つ | 4つ |
出力端子 | アナログAV、デジタルAV(前期のみ) | S端子、デジタルAV |
出力音声 | なし | 光デジタル音声あり |
通常GCと比べるとこうなります。
そういえばそんなのあったな…という人は一緒に懐かしんでいきましょう!
ゲームキューブQの特徴5つまとめ
ということでゲームキューブQならではの特徴を5つ紹介。
大きく分けるとこの5つ。
別ハード、とはいかないですが結構違う点あるんですよね。
1、松下電器が主導して作った
まずこのQは松下電器(現パナソニック)が主導して作ったものです。
これは当時の発言や記事を見ればわかります。
松下電器産業(株)は、任天堂株式会社(以下 任天堂)のゲーム機 「ニンテンドー ゲームキューブ」のゲームソフトも楽しめるDVDプレーヤー「Q」・SL-GC10を12月14日より発売いたします。
http://www.matsushita.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn011019-1/jn011019-1.html
任天堂というよりこのパナソニックが主導で作っていったんです。
なので後に話すDVDプレイヤーとしての目的が先でゲーム機能は追加要素という扱いでした。
カテゴリがAV機器に。
なのでGBASPとか2DSみたいな派生ゲーム機とはまた違った立ち位置なわけです。
なぜパナソニックだったのか
これは任天堂が当時行った業務提携が理由です。
このゲームディスクを作るのにパナソニックの技術を使わせてもらったんですね。
その中でDVD、CDプレイヤーとしての普及をゲーム界と一緒に進めていこうという狙いがありました。
2、CD、DVDを使える
そしてこのQ最大の特徴がCDやDVDを再生できるという所。
ゲームのディスクを入れるところにCDなどをセットすることでそのまま再生できちゃうんですよ。
https://www.suruga-ya.jp/product/detail/157010056
DVDのマークついてますね。
DVDなどをセットして付属のリモコンでゲームとDVDの切り替えを行います。
そうするとDVDやCDの再生画面になるということ。
ちなみに再生だけなのでDVDに録画とかはできません。
当時のPS2と同じ機能ということですね。
3、ディスプレイがある
見た目でいうとゲーム機にしては珍しいディスプレイがある点も。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/20011130/q.htm
本体正面に付いてるこれですね。
当時のCDプレーヤーやDVDプレーヤーによく付いていた細長い一行の画面です。
この辺りが画面に表示されます。
あとゲームタイマー機能なるものもあってスマホのアラームみたいに時間を設定できるんです。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/20011130/q.htm
この時間が経過するとアラーム音が鳴って教えてくれるというもの。
…ゲームやりすぎないように的な配慮かと思います。
ゲーム屋じゃなくて電機メーカーらしい?機能ですねw
4、光デジタル音声出力がある
スペック的な点で言うと光デジタル音声出力があるという点も。
Qの方はDVD再生のみ光デジタル音声出力にすることができるんですよ。
こちらの出力にすることで、
などのメリットがあります。
機能で言うとセンターチャンネルだけ音量を上げて聞き取りやすくするものなどもありました。
こうやってみるとやはりゲームというよりAV機器として重点を置いてるのが分かりますね。
5、サイズがかなり大きい
そしてこういった機能の影響でサイズがかなり大きくなっているのもポイント。
四角っぽい形状なので分かりにくいですが並べてみると…
https://av.watch.impress.co.jp/docs/20011130/q.htm
かなり違いますよね。
一回りどころか二回りくらい違います。
その大きさもプレーヤーみたいに横長じゃなくて四角なので独特の雰囲気を感じますね。
GC専用ラックなんか当時売ってましたがこれを使おうとするとおそらくはみ出ます。
今から買おうという人はサイズと置きスペースを確認しておいた方がいいかも。
ゲームキューブQが流行らなかった理由とは
こんな高性能なゲームキューブQですがあんまり見かけることはありませんでした…
これにも割と明確な理由があったんです。
この辺りがポイント。
とりあえずはPS2が強すぎましたね…
1、PS2という高すぎる壁
ということでまず一番の理由はこのPS2でしょう!
というのはPS2は標準でCD、DVDの再生機能を兼ね備えてるんです。
そして発売日の順序としてはこんな感じ。
1年半程度、と思うかもしれませんがこの時期にはPS2が凄いことになってたんですよ。
累計生産出荷台数は、国内では既に500万台を超え、また全世界では1200万台を超えています。
https://web.archive.org/web/20210728150629/https://www.sie.com/content/dam/corporate/jp/corporate/release/pdf/010517.pdf
これが通常ゲームキューブ発売の4か月前、2001年5月の状態。
ゲームキューブの最終売上台数が400万台ということを考えるともうそれを超えてるわけです。
この状態から立ち向かうとなると…まあかなりの向かい風ですよね。
価格も厳しい状態だった
PS2より安ければ売れる可能性もありましたがそれもならず。
まったくの同価格!
これだとソフトが揃ってるPS2買えばいいかな…となる気持ちも分かります。
ソニーとパナソニックの代理戦争感がありましたがここはソニーに軍配が上がりました。
2、サイズと形がどっちつかず
そしてそのデザインもマイナスの方向に働きました。
これはCD、DVDプレイヤーにしては縦に大きすぎるんですよ。
普通のプレイヤーって大体横長ですよね。
でもQは四角ベースなのでよくある収納スペースに入らないんです。
かといってゲーム機メインで使う、となれば通常のGCでいいわけです。
この帯に長し襷に短し的なサイズ感とデザインが売り上げが伸びなかった一つの要因ということ。
PS2が売れたのはこの横長フォルムがリビングに無理なくフィットしたからかもしれませんね。
3、パナソニックがゲームを良く知らなかった
そしてQを主導して作ったパナソニックがゲームを良く知らなかったことも原因の一つ。
というのはQの開発やデザイン売り方はパナソニックに一任されてたんですよ。
「松下さんの戦略であり、松下さんの発表を待たなければならないが、そういったハードをやるとおっしゃっている」と同社広報がコメントした。
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000825/nintendo.htm
Qについて聞かれた任天堂広報の答え。
実はパナソニックには一度ゲーム機参入した過去があるんです。
それがこの3DO。
この時は広告の打ち方や価格設定など色々おかしかったと言われています。(当初79800円の予定)
それから7年も経っての計画ということでその時の教訓があまり生かせなかったのかもしれませんね…
とはいえパナソニック自体も月生産台数が15000台とかなり少なめに設定していました。
当初、月産台数は15,000台となっているため、購入希望者は予約した方がいいかもしれない。
https://game.watch.impress.co.jp/docs/20011019/
ここを見ると元々そこまで力を入れていた事業じゃなかったのかも。
【まとめ】ゲームキューブQの特徴はCD、DVDの再生機能!
通常GC | GC:Q | |
---|---|---|
発売日 | 2001年9月14日 | 2001年12月14日 |
税込み価格 | 2万5000円 | 3万9800円 |
幅×高さ×奥行 | 15cm×11cm×16.1cm | 18cm×19.8cm×21.7cm |
CD、DVD再生 | なし | あり |
接続コントローラー数 | 4つ | 4つ |
出力端子 | アナログAV、デジタルAV(前期のみ) | S端子、デジタルAV |
出力音声 | なし | 光デジタル音声あり |
ここまでをまとめるとこうなります。
実は僕は子供のころ一度だけトイザらスで見たことがあるんですよ。
それから一度も見かけることがなかったので「あれは夢だったのか…?」と思ってたんですがそんなことありませんでした。
とはいえ今ではあのPS2をはるかに上回る価格で取引される一品。
DVD、CD機能が故障しやすく動く状態となるとさらにレアとのこと。
GCファンの人はお早めにゲットすることをオススメしますよ!