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マザー3が海外で発売されないのはなんで?待望の声は多いのに…

「マザー3が海外で出ないのって理由あるの?」

スマブラにも出て人気のあるマザーシリーズ。

でも3だけなぜか海外で発売されてないんですよね!

ここまで認知度広がってるのになんで発売されない?ということでその理由を調べてみました!

解説ポイントまとめ

  • 発売しても利益が出ないと判断された
  • 今の時代かなり厳しい表現あり
  • あの独特なユーモアが再現できない

この辺りがポイント。

そういえばなんでだろ、と考えたことある人は見ていってください!

マザー3が海外で発売されない理由5つ

ということでマザー3が海外で発売されないのはこの5つの理由があったからなんです。

海外で発売されない理由5つ

  1. 儲からないと判断された
  2. 海外で問題視される表現
  3. テキストの翻訳が難しい
  4. 時間が経ちすぎた
  5. 実は需要が少ない

一部明確なソースがある情報、一部僕の考察となっています。

マザーや糸井さん、任天堂の動きはずっと見てきたので結構的を得てるんじゃないかな?

1、儲からないと判断された

まず1つ目は出しても儲からないと判断されたから。

これは任天堂アメリカの前社長、レジー氏の発言が根拠。

Putting resources into translating and localizing a role-playing game for the older machine “just didn't make business sense,” he said.

訳:旧機種向けのロールプレイングゲームの翻訳とローカライズにリソースを割くことは「ビジネス的に意味がなかった」と彼は言う。

https://www.bloomberg.com/news/newsletters/2022-05-06/ex-nintendo-president-fils-aim-talks-book-and-mother-3-video-game

ビジネス的に意味がなかった、要はたいして利益が出ないと判断されたということです。

マザー3が発売されたのは2006年。

もうその頃は任天堂社内でDSへの移行が大分進んでたんですよ。

発売の歴史

  • GBA:2001年3月21日
  • DS:2004年12月2日
  • マザー3:2006年4月20日

そのタイミングで翻訳やローカライズを頑張ってもいざ発売する時には遅すぎるというわけです。

特にDSは初期から爆発的なヒットかましたんでローカライズなんてやってる暇ないですよね…

それよりもDSの売上をどう伸ばすかを考えた方が社の利益になるということだったんですね。

2、海外で問題視される表現

2つ目は海外で問題視される表現の数々。

マザー3には今だと「大丈夫か…?」となるような表現が結構あったんですよ。

問題ありそうな表現

  • マジプシーというオカマ集団
  • 黒人原住民っぽいレジ―
  • 少年に際どい行為をするっぽい描写
マザー3マジプシーとの会話
マジプシーとの会話

ビジュアル結構際どいですよねw

LGBTが叫ばれてる今、これが要因で海外では発売されなかったんじゃないかという話。

他には似たところで原住民のレジ―

マザー3のレジ―
レジ―

これも分かりやすく黒い肌に分厚い唇と黒人のテンプレそのままのキャラデザです。

こういうのは人種が複数存在する海外の国にとっては強烈で、差別にとらわれてる可能性も無きにしも非ず。

実際に修正されたルージュラやミスターポポは有名です。

実際マザー2でもスイッチで配信される際に表現が変わってたりするんですよ。

スーファミ

スーファミ版マザー2
スーファミ版ポーキー母との会話

スイッチ

スイッチ版マザー3
スイッチ版ポーキー母との会話

便所が消えております。

これよりもっとギリギリな表現があるマザー3は難しかったのかも…

実はこの説はガセ?

ただこれは上で出たレジ―のインタビューで直接否定されました。

“That is not at all the issue why Mother 3 in particular never made it to the West,” he said. “It was all based on the business needs and the business situation at the time.”

訳:「特にマザー3が欧米で発売されなかった理由は、そういう問題ではまったくありません。全ては当時のビジネスニーズとビジネス状況に基づいていたのです。」

https://www.eurogamer.net/nintendos-lack-of-mother-3-localisation-was-business-decision-reggie-fils-aime-insists

このゲームを米国に持ち込むのを恐れたのではないか、という憶測に対しての回答です。

彼が嘘を付いてる可能性もなくはないですが取り合えず公式の見解ってことですね。

割とマジでありそうな理由なだっただけにちょっと拍子抜け。

3、テキストの翻訳が難しい

3つ目はテキスト翻訳の難しさ。

マザーはその日本語のセンスが独特なので翻訳しにくいんですよ。

マザー2の面白いテキスト
マザー2のクスっとなるテキスト

こういう文章とか。

はい、いいえがあるから成立してる文章をどう面白い感じに翻訳すればいいのか…

こんな感じで糸井重里氏の日本語を使ったちょっと抜けたテキストの翻訳が難しいという説。

マザーに限らずゲームの翻訳は難易度が高いわりにそのリターンが不明なので忌避されがちなんですよ。

その言語に翻訳してもどれくらい売れるかさっぱり分からない、

つまり「かけた金額に対してどれくらいのリターンがあるのか」が全然分からないという不透明性があります。

https://www.famitsu.com/matome/lye/2013_03_12_vol1.html

どのくらい力を入れよっかなーと考えてるうちに月日が流れてしまったということ。

中途半端なものを作るとファンがかなり怒りそうですしね…

すでにコアなファンが作ったファンメイドの翻訳もあるだけにハードルは高くなりそうです。

4、時間が経ちすぎた

4つ目は時間が経ちすぎてしまったということ。

時間が経つと新作として出しにくくなるんですよ。

一応マザー3は海外で未発売な為、リメイクなどではなく新作扱い。

でも元は2006年のGBAソフトなので解像度や画面サイズは当時のままなんです。

そんな15年以上前のソフトを今出して売れるのか…?

と勘ぐっている説。

リメイクなりして出すという手もありますがそもそも発売してない海外での売り上げ予想も立ちません。

となるとやっぱり二の足を踏んじゃうわけですね。

マザー2みたいにスイッチオンラインで出すこともできなくはないですが一応海外未発売の新作だし難しいのかも。

現状どう転んでも扱いに困る状態というわけです。

5、実は需要が少ない

そして二の足を踏む理由に実は需要が少ない可能性があること。

これはマザー3の国内売り上げなどを見るとその可能性が見えてきます。

マザーシリーズ売上

  • 初代マザー:約40万本
  • マザー2:約30万本
  • マザー3:約36万本

実は40万本も売れてないんですよね。

見てわかるようにそもそもマザーシリーズ自体そこまで売れてるシリーズじゃないんですよ。

この売上があって、前作から15年以上離れている…

その結果今出してもあまり売れないという判断をしてる可能性があるんです。

もちろんファンの声は大きいんですが実はそれがごく一部の声だった、という事態も別ゲーでは生じていました。

https://twitter.com/sorakazehyu/status/1542352592646598656

ロックマンエグゼはリメイクを望む声が大きかったシリーズですがいざやってみると7万本…

ミリオン売り上げた元シリーズとは大きく離れた結果となったわけです。

(エグゼはその後リベンジを果たしましたが。)

この可能性を恐れて海外で発売されないということ。

今後海外で発売する可能性はあるの?

色々懸念点を話してきましたが別に可能性がゼロなわけじゃありません。

むしろ個人的には可能性が高いと思っています!

海外発売の可能性3つ

  1. プロデューサーの発言
  2. 1、2の時にメッセージ寄稿
  3. 海外勢がラブコールを送り続けてる

その理由がコチラ。

海外勢にもリュカたちの物語知っておいてほしいんですよね~

1、プロデューサーの発言

まずはマザーシリーズプロデューサーの発言。

過去に亀岡Pが海外版に対する好意的なコメントを残してるんですよ。

「(『マザー3』が)アメリカやヨーロッパでも発売されることを願っています。ゲームを愛する1人のゲーマーとしても、英語版『マザー3』が海外でリリースされることを待ち望んでいます」

https://games.nme-jp.com/news/10467/

めちゃくちゃハッキリ言ってますよね!

この発言も2022年の2月とかなり最近でここから心変わりしてるとは考えにくい。

ということで現状かなり前向きなことが分かります。

なにかきっかけがあれば、もしかしたら現在秘密裏にローカライズが行われてるのかもしれません…!

2、1、2の時にメッセージ寄稿

他には前作、全然作移植の際に糸井氏がメッセージを寄せてるんですよ。

これはWiiU版に移植する際の任天堂チャンピオンシップでの出来事。

海外のマザーファン向けにメッセージを撮ってるんですね!

これは2015年の映像で、実は海外では初代マザーはこの移植が初になるんです。

初代発売から26年という月日が流れていたにもかかわらず翻訳などのローカライズをしてるんですよ!

糸井氏もしっかり関わってるということで海外勢もかなり大事にしてることが伝わってきます。

こういうのを見るとまだ全然見捨ててない気がしませんか…?

3、海外勢がラブコールを送り続けてる

さらに熱狂的な海外勢も外せないポイント。

当時から今に至るまで色んな所でファン活動をしてるんですよ。

まずはマザー3の有志による翻訳。

https://twitter.com/FantasyAnime/status/1582188019595227136

公式がやらないので無償で勝手に翻訳する人も出ました。

さらには勝手にゲームをリメイクしたり続編を出そうとしたりする集団も。

ファンメイドのマザー4
ファンメイドのマザー4

…これは公式に怒られてぽしゃりましたけど。

他に有名どころで言うとトビーフォックス氏なんかもそうです。

アンダーテールの開発者ですね。

マザーが好きで子供のころに糸井氏を訪ね、大人になってそのエッセンスがたっぷり入ったゲームを作り上げてます。

こんな感じの動きは任天堂もしっかり認識してるはず。

これを見て「もしかしたら売れるのか…?」と考えてくれれば海外発売の可能性も上がるというわけです!

【まとめ】マザー3が海外で発売しないのは利益が出ないから!

解説ポイントまとめ

マザー3が発売しない理由5つ

  1. 儲からないと判断された
  2. 海外で問題視される表現
  3. テキストの翻訳が難しい
  4. 時間が経ちすぎた
  5. 実は需要が少ない

ここまでをまとめるとこうなります。

スマブラで名前自体は売れてるので今出せばそこそこ売れる気はするんですけどねぇ…

ということは海外キッズはリュカのことをネスの兄弟か何かだと思ってるんでしょうか…?

そういった誤解?を正してあげるためにも、

…任天堂さん!海外展開していきましょ!

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