シーオブスターズアイキャッチ

レビュー

JRPGの完成形!Sea of Starsは何が面白いかレビュー

「Sea of Stars最高すぎた…」

あのドット絵を見てから一目惚れだったSea of Starsですが最近完全クリアしました!

Sea of Stars完全クリア
完全クリアの報告

元々昔のドット絵ゲーが好きでその中でも骨太のガッツリストーリーがあるものを探してたんですよ。

最近レトロ風ゲームが流行ってますがみんな小規模でそこまで大風呂敷を広げないんですよね!

そんな時宣伝で見たこのSea of Starsはどうかな…?と思って買ってみた所大当たり!

ということで興奮冷めやらぬうちに何が良かったのか、このゲームが合う人合わない人を解説!

解説ポイント

  • シンプルかつ自由度の高い戦闘
  • 基本王道、だけど終盤は予想外なストーリー
  • スーファミ時代のRPGが好きな人は絶対ハマる

この辺りがポイント。

ドット絵時代のRPGが好きな人は買って損のないゲームですよ!

Sea of Starsとは?どんな特徴のゲーム?

Sea of Starsはサボタージュというカナダにある開発チームが作ったゲームです。

めっちゃ日本っぽいですが実は外国人チームなんですね!

ただその中にクロノトリガーの音楽家も参加してるんですよ。

光田康典氏のメッセージ
光田康典氏のメッセージ

クリア後の開発者ルームで発見。

僕がSea of Starsを知ったのはこの参加発表の宣伝でした。

Sea of Starsの特徴

  • ジャンル:コマンドRPG
  • ストーリー:2人の子供が世界を救う
  • クリア時間:表⇒約30時間、裏⇒約40時間
  • 特徴:色んなJRPGに影響を受けてる

ゲームとしての特徴、ポイントをまとめるとこんな感じ。

これだけ見るとベーシックなRPGですが全てのレベルがめっちゃ高いんですよ…!

ジャンル:コマンドRPG

まず戦闘のジャンルとしてはターン性のコマンドRPGです。

ただ他と違うのがタイミングで威力、被ダメージが変わるボタン押しの存在。

Sea of Starsの戦闘画面
戦闘画面

ぱっと見は昔のFFっぽく味方と敵が対峙する感じです。

この中から攻撃やMPを消費するスキルなどを選択するオーソドックスな感じ。

ただマリオRPGやマザー3のようにタイミングでのボタン押しが超重要なシステムになってます。

ボタン押しの効果

  • 攻撃が当たる瞬間⇒ダメージ増加
  • 攻撃を喰らう瞬間⇒ダメージ軽減

こんな感じで色んなメリットがあります。

さらに回復スキルだとその回復量が増えたり連続攻撃の数が増えたりもうメリットだらけ!

この攻撃もボタン押しミスると2回くらいで終わります。

なので、

コマンド式と緊張感のあるボタン押し

が同居したシステムになってるわけですね。

ストーリー:2人の子供が世界を救う

ストーリーとしてはこれもオーソドックスに2人の子供が世界を救うというもの。

ゼイルとヴァレア選択画面
ゼイルとヴァレア選択画面

男の子ゼイル、女の子ヴァレアのどちらかを主人公として選んで冒険していきます。

この2人は「棲まう者」という世界を滅ぼす者の最後の生き残りを倒すのが当初の目的。

色んな困難を乗り越え、さあ終わりだ!となった時…新たな冒険の幕が空けるという感じです。

この感じはドラクエ3のバラモスを思い出させますねw

2人といっても仲間を増やしていく王道の展開は健在。

クリーシェ船長
クリーシェ船長とホーテンス

詳しくはネタバレになるので語れませんがバリエーション豊かで被ることが一切ないキャラたちです。

このキャラにも事情があって、多くが至点の子である2人を頼ってくる形。

みんないいやつばかりなので大好きになること請け合いですよ!

クリア時間:表⇒約30時間、裏⇒約40時間

クリア時間は表だと約30時間、真エンドと呼ばれる完全クリアまでは約40時間になってます。

1回目クリア

1周目クリアのタイム
1周目クリアのタイム

2回目クリア

完全クリアのタイム
完全クリアのタイム

銀星が表、金星が裏クリアの証ですね。

RPGには結構慣れてる僕が迷ったり軽く寄り道してこの時間という感じ。

難易度としてはちょいムズくらいです。

ダクソみたいなやられゲーではないですが苦労せずに突破できるほど楽ではありません。

雑魚戦でも上のタイミングを使いこなさないと時間がかかるのでこの難易度が妥当。

難しすぎて投げたりはしないけど歯ごたえはある、

「ちょうどいい難易度」

かなと思いました。

特徴:色んなJRPGに影響を受けてる

僕がプレイして感じたのはかなりJRPGに影響受けてるなということ。

これは色んな描写、表現でその元ネタを感じたんですよ。

影響を受けた?JRPG

  • 船で絶対入れない孤島を見つける感覚⇒ドラクエFF
  • 集めるとご褒美が貰える巻貝⇒ドラクエ(小さなメダル)
  • 開発者が集まる部屋⇒ポケモン
  • 異形の仲間が加わる⇒クロノトリガー

色んな所で元ネタになってそうなゲームが思い浮かぶんですよ。

その証拠?に開発者の一人がその影響を語っています。

Sea of Stars開発者のセリフ
Sea of Stars開発者のセリフ

FF世代な模様。

開発者のメッセージ
開発者のメッセージ

確実に「分かってる」開発者。

カナダ産ではあるんですが心地よくプレイできる感じ、

痒いところに手が届くザ・RPG感はこれらが元になってるんだなぁと思った次第です。

Sea of Starsの面白いポイント5つ!

Sea of Starsをプレイした中でも特に凄いな、他と違うなと感じたポイントがいくつかありました。

面白ポイント5つ

  1. スキルやコンボを使い惜しみしなくていい
  2. 仲間を満遍なく使える
  3. レベル上げが要らない
  4. 考えられた伏線回収
  5. 世界観を補完する収集要素

それがこの5つ。

「こんな手があったのか…!」と感心しちゃうものもいくつかありました。

今までのJRPGに慣れてる人はこの痒い所に手が届く感じはわかってくれるはず…!

1、スキルやコンボを使い惜しみしなくていい

まず一つ目はスキルやコンボを出し惜しみしなくていいということ。

これはMPが戦闘中に回復することが理由です。

先ほど話したタイミングを合わせた攻撃や防御、これをするとMPが回復するんですよ。

MPは上限超えても溜まり続ける、なんてことはないのでどんどん使わないともったいないんですね!

MP回復の説明
MP回復の説明

公式も推奨。

RPGだといざという時の為に魔法を温存しがち。

せっかく強力な魔法を覚えても実際使う機会ほとんどないってことないですか?

このもったいない精神を破壊してくれるシステムになってるのでガンガンスキルを使えるんですね!

強力なスキルを覚えたらそれを積極的に取り入れられる。

この意外と解決できなかった問題を解決してくれたのがSea of Starsの良さの一つです。

さらに大型技のコンボも同じく

Sea of Starsには仲間同士で発動するコンボ技が存在します。

コンボ技のゲージ
コンボ技のゲージ

この四角が1つ2つと溜まればそれに応じた技が使用可能。

これは次のバトルに引き継がれないので同じくどんどん使わないともったいないんですよね!

溜め方もタイミング攻撃や防御なので放っておくと簡単にフルゲージ溜まります。

こういったプレイヤーに能動的に技を使わせる工夫が素晴らしいなと思いました。

2、仲間を満遍なく使える

戦闘で言うと仲間を満遍なく使える点もかなりよかったです。

これは仲間変更にターンを消費しないからです。

ドラクエの馬車システムなど仲間がはみ出すと控えメンバーになりがち。

Sea of Starsもスタメンは最大3人なので他の3人は待機状態になります。

でもSea of Starsはこの交代が戦闘中に行えて、それにターンを消費しないんです。

仲間交代の説明
仲間交代の説明

メンバーをフル交代しても状況は何も変わりません。

これがあるのでかなり気軽に好きなメンバーで戦えるんですよ。

経験値も全員に同じく入ってくるので置いてかれることなく常に戦闘力は同程度。

僕はこのベンチメンバーの発生が嫌いで仲間が増えすぎると、

「うわー…誰か選ばないとダメなのか…」

となってたんですがSea of Starsはこれを完全解決してくれたわけです。

仲間交代に大きな意味があるのもポイント

このターン消費しない仲間交代、これは戦略的にも大きな意味があるんです。

というのは相手のロックを崩す時に必須だから。

ロック表示画面
敵のロック表示画面

敵は大技を繰り出す時にこのロックが出現します。

このパネルに応じた攻撃を当てると破壊出来て、フル破壊すると大技を止められるわけです。

この種類がスタメン3人じゃカバーできないことが多いんですね!

それぞれが持つ属性
それぞれが持つ属性

それぞれ備えてる属性が固定なのでロックを破壊するには控えメンバーを使わざるを得ません。

この「交代に意味がある」という所が無理なく全員戦力を実現してる秘訣。

仲間が増えてベンチになる状態を防ぐめちゃくちゃ画期的なシステムだと感じました!

3、レベル上げが要らない

3つ目はレベル上げが必要ないという点。

冒険を進めていくうえで敵とのバランスがちょうどいいくらいに作られてるんですよ。

Sea of Starsはシンボルエンカウントかつ敵が発生する場所や種類も固定。

なので一度戻ったりしない限り同じようなレベルで敵ボスを迎えるはずです。

https://twitter.com/tetsugorira/status/1703695807395099007

この難易度調整が完璧。

緩くもなく難しすぎることもないちょうどいい難易度で完全クリアまで調整されてます。

さらにレベルが上がるごとに必要経験値が爆増していくんですよ。

全然足らない経験値
全然足らない経験値

なので少し前に戻って雑魚狩りでレベル上げ、ってことがしにくくなってます。

必要経験値が1000なのに10の敵を倒してもほぼ意味ないですからね。

そこそこ強いのにも関わらずレベル上げの意味をなさないので戦う意味がないんです。

このバランスのおかげでレベル上げが不要でサクサク物語を進められるのがノーストレスでいい所でした。

4、夢中になるストーリー

4つ目は夢中になってしまうほど考えられたストーリーです。

これは終盤になるにつれて特に感じるようになりました。

序盤から中盤くらいまでは本当に勇者が世界を救うようなよくある話なんですよ。

お使い的なシステムがあって良くも悪くもドラクエっぽい感じでした。

でもその中で解決できない謎がいくつもあったんですね。

ずっと疑問になってる謎

  • 仲間のあいつの正体って何なんだ?
  • 敵側に付いたあいつらはどうなるの?
  • ずっといるあのドラゴンって一体何者?

こういった謎が終盤になるにつれ一気にまとまって壮絶な伏線回収になっていくんです!

詳しく語るとネタバレになるので言えないですが、

一筋縄じゃ終わらない話

になってるとだけ…

最後の主人公2人の行く末は「本当にこれで幸せなのかな…」と切なくなるような形でしたね…

5、世界観を補完する収集要素

ゲーム中の収集要素も面白かったポイントです。

Sea of Starsではストーリーの裏側を物語という形で知ることができます。

読める物語一覧
読める物語一覧

あの人物がああなってしまった理由や何を思っていたのかなどなど。

大きなボスキャラやよくわからないキャラはここで補完してくれるんですよ。

投げっぱなしで各自想像にお任せしますタイプも嫌いじゃないですがしっかり説明してくれるのも嬉しい。

こういうのを見ると、

「あそこのあれってそういうことだったのか…!」

世界観がより深く感じられるので個人的に好きなポイントでした。

こういう世界観を全部詰め込むとテキストが増えちゃうので知りたい人だけ知るシステムは効率良いですね

Sea of Starsの悪い所2つ

大体満足したゲームだったんですがもうちょっとな…というポイントもありました。

Sea of Starsのデメリット2つ

  1. ダンジョンからすぐに戻れない
  2. 敵から逃げられない

どちらも冒険を進めるうえで地味にストレスを感じる部分でしたね。

1、ダンジョンからすぐに戻れない

まず一つ目はダンジョンからすぐに戻れないという点。

Sea of Starsはダンジョンから一瞬で脱出する方法が存在しないんですよ。

ドラクエでいうリレミト的な呪文、アイテムが存在しないので徒歩で出口まで向かわないといけません。

これはクリア後でも同じでこれのせいでダンジョン潜りが億劫で億劫で…

主にクリア後ですが探し物をするために過去の森や洞窟に行ったりするんですね。

その時にすぐに脱出できないと結構ストレス!

見つからない場合は入ったり出たりを繰り返すので脱出法がないとかなり面倒でした。

クリア後の収集要素が多いゲームなだけにここは何とかしてほしかったなーという感じでしたね。

2、敵から逃げられない

そしてストレスという点では敵から逃げられない所も。

このゲームには逃げるコマンド自体が存在しません。

戦闘時のコマンド一覧
戦闘時のコマンド一覧

なのでどんな雑魚敵だろうがしっかり倒さないといけないんです。

しかも上で触れたように収集要素の為にダンジョンに何度も潜るわけですよ。

そして一度ダンジョンから出ると倒した敵が全復活するんでまたやり直しになるんです!

シンボルエンカウントなので頑張れば避けられますが配置的にかなり厳しい敵が多め…

雑魚戦のストレス要素

  • 過去の雑魚敵も割と硬い
  • タイミングバトルが足かせに
  • 結果時間がかかる

バトルの醍醐味であるタイミング制も早く突破したい時は逆効果。

ボタン連打で速攻倒し切れる敵ばかりじゃないので時間かかっちゃうんですよ。

逃げる制度を何かしら用意しておいてほしかったなと感じました。

Sea of Starsにハマる人の特徴3つ

今の気持ちとしては万人にオススメしたい!…んですがそうじゃない人もいます。

ということで特にSea of Starsにハマるであろう人の特徴を3つ挙げてみました。

ハマりそうな人の特徴3つ

  1. 昔のドラクエ・FFが大好き
  2. キャラ同士の関係性が好き
  3. 程よいやりこみ要素が好き

この辺り。

「もしかして私のこと!?」という人はプレイする価値大ありです!

1、昔のドラクエ・FFが大好き

1つ目は上でも散々話してるように昔のドラクエ・FF好きという人。

ドラクエたちだけじゃなくスーファミ時代のJRPGの特徴をかなり盛り込んでるからですね。

昔のJRPGっぽさ

  • 船を手に入れたとたん広がる世界
  • 細かいところまで表現される美麗ドット
  • 断崖絶壁でどうやっても入れない島

この辺りは懐かしいな~となること請け合い。

それでいて煩わしかったレベル上げやランダムエンカウントは解消しているという進化。

当時の雰囲気をガッツリ味わいたい人はピッタリな内容になってますよ。

2、キャラ同士の関係性が好き

そしてキャラ同士の関係性が好きという人にも相性いいでしょう。

Sea of Starsはキャラ同士の友情、関係について時間をかけて描写してるからです。

ゲームの中にはストーリーが薄めなものも存在します。

ストーリー性があまりないゲーム

  • モンスターハンター
  • ダークソウル
  • エルデンリング

この辺りは一応物語はあるもののそこまで深くは触れないですよね。

キャラの掛け合いが多いゲーム

  • テイルズオブシリーズ
  • ペルソナシリーズ
  • ポケモンシリーズ

この辺りはキャラがガンガン喋ります。

主人公は無言な場合もありますがそれでもしっかり関係性を築く描写が存在。

この雰囲気を受け継いでるので後者が好きな人はすんなり世界観になじめるはずです。

キャラと一緒に悲しんだり驚いたりそんな冒険を楽しみたい人にはうってつけですね!

3、程よいやりこみ要素が好き

やりこみ要素が割と好きという人もハマる可能性大。

尋常じゃないやり込みじゃなくて程よいやり込みがちょうどよかったんですよ。

やりこみ要素一覧

  • 小さなメダル的な巻貝集め
  • 各地の隠しボス倒し
  • ホイールズというミニゲーム

などなど。

やり込み、とはいってもインディーズゲームなので全てクリアしても40時間程度で終わります。

完全クリアタイム
約40時間の完全クリアタイム

このタイムは2周目しないと取れない称号以外はコンプした状態。

なのでまさに「程よい」感じなんですね。

「やり込みは嫌いじゃないけど何百時間も何週もするのはちょっとな…」

という僕みたいな人にはちょうどいいサイズ感。

このやり込み自体真クリアを拝むためのモノなので意味がないわけじゃないですしね!

【まとめ】Sea of Starsの面白さはノンストレスな戦闘にアリ!

解説ポイントまとめ

特に面白いポイント5つ

  1. スキルやコンボを使い惜しみしなくていい
  2. 仲間を満遍なく使える
  3. レベル上げが要らない
  4. 考えられた伏線回収
  5. 世界観を補完する収集要素

よくなかった点2つ

  1. ダンジョンからすぐに戻れない
  2. 敵から逃げられない

こんな人がハマる!特徴3つ

  1. 昔のドラクエ・FFが大好き
  2. キャラ同士の関係性が好き
  3. 程よいやりこみ要素が好き

ここまでをまとめるとこうなります。

昔のJRPGの問題点を解消しつつリメイクされた名作でしたね!

まさに、

「そうそう、こういうのが欲しかったんだよ!」

という求めていたものドストライクなゲームでした。

キックスターターでドネーションされて作られた経緯があるようで、次回作作るなら惜しまず出資する覚悟です。

古き良きRPGが好きな人はぜひ買ってみてくださいね!

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