SteamDeck2って結局いつ発売されるの?
待望の携帯ゲーミングPC、Valve社のSteamDeck。
その新型モデルに関するリーク情報が飛び交う中「実際の発売日はいつになるのか」「性能はどれくらい向上するのか」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
購入で失敗や後悔をしないためにも正確な情報収集が欠かせません。
この記事では現行のSteam Deck OLEDモデルのレビューを踏まえつつ、次世代機がいつ登場するのか、2025年以降の発売日に関する最新の噂を整理します。
また心臓部と噂されるAMD Ryzen Z2系カスタムAPUの予想スペックやNVIDIA製GPUの搭載可能性、新色ホワイトの登場に至るまでリーク情報を基に徹底解説。
SteamDeck2の最新情報【2025年】

新型の発売日はいつ?2025年が濃厚?
SteamDeck2の登場を心待ちにするユーザーにとって最も関心が高いのはその発売日。
現行のOLEDモデルが2023年11月に登場したことから、毎年新型が出るのではないかと期待する声もありました。
しかし、Valve社は公式のインタビューなどで「毎年のペースで新型を出す予定はない」と明言しています。
“It is important to us, and we’ve tried to be really clear, we are not doing the yearly cadence,” said Yang. “We’re not going to do a bump every year.
訳:「それは我々にとって重要なことであり、毎年同じことを繰り返すつもりはない。毎年話題作りをするつもりはない。」
海外メディアでのインタビューより
その理由として「わずかな性能向上で値上げした新モデルを出すのは顧客に対して公平ではない」という開発方針を挙げています。
Valveが目指しているのはバッテリー効率などを犠牲にすることなく、性能が飛躍的に向上するような真の「世代交代」が可能なタイミングでのリリースです。
この方針と最新のリーク情報を踏まえると具体的な発売時期が見えてきます。
複数のリークや専門サイトなどの情報源が示唆しているのは「2026年の第3四半期から第4四半期(7月~12月頃)」というスケジュールです。
訳:SteamDeck2はもっと大きな金型が必要になるか、2026年まで待つことになるか、あるいはその両方か。
これは次世代APUの生産サイクルやソフトウェアの最適化に必要な期間を考慮するとかなり現実的なタイムラインとなるんですね。
一部では2025年内の登場を期待する声もありますがValveの慎重な姿勢を考えると、その可能性は低いかなという所。
むしろ2025年中に正式発表があり予約を開始。
そして実際の出荷が2026年後半になる、という流れが最も有力なシナリオと言えそうです。
そうなるともうそろそろ時期の公式発表がありそうなので注目していきたい所です。
最新リークから読み解く次期モデル情報
SteamDeck2に関する公式発表は2025年8月現在まだありません。
ただ海外のフォーラムやメディアからは様々なリーク情報が登場しており、その姿が徐々に明らかになりつつあります。
特に信憑性が高いとされる情報源からは次期モデルが性能面かなりのパワーアップを遂げる可能性が匂わされています。
Altre possibilità contemplano l’utilizzo della scheda grafica per la creazione di una sorta di GPU esterna per lo Steam Deck 2, oppure per permettere a terze parti di sviluppare i propri progetti.
訳:その他の可能性としては、グラフィックカードを使ってSteam Deck 2用の外部GPUのようなものを作ったり、サードパーティが独自のプロジェクトを開発できるようにしたりすることもできる。
海外メディアより引用
まずリーク情報で最も注目されているのが心臓部となるAPU(CPUとGPUを統合したチップ)の刷新。
中国のフォーラムChiphellなどのある情報源によるとCPUにはAMDの「Zen 4」アーキテクチャを採用した6コアのものが搭載されると言われています。
現行モデルがZen 2の4コアであるためこれが事実であれば処理性能は大幅に向上することに。
GPUに関しても「RDNA 3.5」アーキテクチャをベースにした16基のCU(コンピュートユニット)を備えるとの情報があります。
これも現行のRDNA 2・8CUから倍増しておりグラフィック性能の劇的な向上が期待できます。
これによりこれまで中~低設定でしか快適に動作しなかったAAAタイトルも高設定でスムーズにプレイできる可能性が出てきましたね。
ディスプレイとメモリの進化
ディスプレイについては現行のOLEDモデルの評価が高いことから、引き続き有機ELパネルが採用される見込みとのこと。
解像度は現在の1280x800(800p)から1600x900(900p)へ向上しリフレッシュレートは90Hzを維持するという見方が有力です。
フルHD(1080p)ではないものの、7インチクラスの画面とバッテリー効率のバランスを考慮したまあ現実的なスペックアップと考えられます。
現行最終機であるOLEDとの比較をするとこう。
機能 | OLED(現行機) | SteamDeck2(予想) |
---|---|---|
ディスプレイパネル | 有機EL (OLED) | 有機EL (OLED) |
解像度 | 1280 x 800 (800p) | 1600 x 900 (900p) |
リフレッシュレート | 90Hz | 90Hz |
メモリ規格 | LPDDR5 | LPDDR5X |
メモリ速度 | 6400 MT/s | 8533 MT/s |
メモリもより高速なLPDDR5X(8533Mbps)が搭載されると噂されており、APUの性能を最大限に引き出すための重要な要素となります。
初代OLEDのレビューから見る予想改善点
所謂初代SteamDeckとなるOLEDのレビューからどう進化を遂げるのか改善点を考察。
前作で要望が多かった部分であれば次回作で改善されてる可能性が高いからですね。
よくレビューで指摘されてるのが以下の点。
まず全てのPCゲームが完璧に動くわけじゃないという点。
特にドラゴンズドグマ2のような最新の超高負荷なAAAタイトルを快適にプレイするのは難しい場合があります。
また、Steam OS(Linuxベース)で動作するため一部のゲームは非対応だったりアンチチートソフトが原因でオンラインゲームが遊べなかったりします。
わざわざ「ProtonDB」などのサイトで事前に動作状況を確認する必要があるのも敷居を高くしてる点です。
さらに基本的な操作は簡単な一方、ポテンシャルを最大限に引き出すにはPCの知識が必要になってきます。
Custom ProtonやDecky Loaderの導入はある程度自分で調べて設定する必要があるうえ、導入は自己責任なのでちょいハードル高め。
そして不具合の面では特定のWi-Fiルーターだと正常に動かなくなるというものも。
レビューの中には特定のWi-Fiルーター(160MHz幅のチャネル)に接続すると5GHz帯のWi-Fiに繋がらなくなるという不具合が報告されていました。
これは個別の環境に依存する問題のようですが、今後のシステムアップデートでの改善が待たれます。
また、レビュワーの中には「液晶モデルの完成度が高かったため、買い替えても新鮮味は薄い」という意見もありました。
画面サイズや保存領域など全てがパワーアップしてはいるんですが旧型のLCD自体がそもそも高スペック。
スチームデックLCD | スチームデックOLED 512GB | スチームデックOLED 1TB | |
---|---|---|---|
![]() | ![]() | ![]() | |
容量 | 256GB | 512GB | 1TB(1000GB) |
画面サイズ | 7インチ | 7.4インチ | 7.4インチ |
画面素材 | 液晶 | 有機EL | 有機EL |
Wi-Fi | Wi-Fi 5 | Wi-Fi 6E | Wi-Fi 6E |
リフレッシュレート | 60Hz | 90Hz | 90Hz |
バッテリー | 2~8時間 | 3~12時間 | 3~12時間 |
対応ゲーム数 | 約18000本 | 約18000本 | 約18000本 |
タッチパネル | 〇 | 〇 | 〇 |
ジャイロ | 〇 | 〇 | 〇 |
バッテリー持ちや画面の発色に強い不満がない限り、液晶モデルから急いで買い替えるほどの劇的な変化じゃなかったんですね。
こういった点がレビューでは多く見られたのでSteamDeck2ではこれらの多くが改善して発売されることが予想されます。
簡単に言うとSteam内にあるより多くのゲームが快適に遊べるスペックになる可能性が高いということです。
月額料金は必要になる?
SteamDeckの購入を検討している人が良く疑問に思うことの一つに料金体系に関するものがあります。
特に月額料金やサブスクリプション型の支払いが必要かどうかは気になるポイントだと思います。
まず基本的な答えとして、Steam Deck本体の利用やPCゲームプラットフォームであるSteamのアカウント維持に、月額料金は一切かかりません。
Steamでは、オンラインプレイも原則として無料(ゲーム自体が有料な場合は除く)で楽しむことができます。
このベースがあるのでおそらくSteamDeck2でも月額および特別料金はかからない可能性が高いです。
2発売以前にこの制度が見直しになれば分かりませんが、今現在そのような動きもないので特別請求されることもないでしょう。
注意点:混同しやすいサービス
ちなみに「Stream Deck」という、名前がよく似た製品が存在するため料金体系で混同されることがあります。

Elgato社が販売する「Stream Deck」は、ゲーム配信者向けのコントローラーデバイス。
このデバイスには「Stream Deck Mobile」というスマートフォンアプリ版があり、こちらには月額または年額の有料プランが存在します。
しかしこれはあくまで別会社の別製品。
Valve社の「Steam Deck」とは全く関係がなくSteam Deckでゲームをプレイする上でこれらの有料プランに加入する必要は一切ありませんのでご安心ください。
SteamDeck2の予想スペックと価格を徹底解説

大幅進化が期待される予想スペック
これまでのリーク情報やValveの方針を総合するとSteamDeck2は現行のOLEDモデルから全方位的に進化することが予想できます。
ここでは現在噂されている予想スペックを、現行のSteam Deck OLEDモデルと比較する形で見ていきましょう!
機能 | Steam Deck OLED(現行機) | SteamDeck2(予想) | 主な進化点 |
---|---|---|---|
CPU | AMD APU (Zen 2, 4コア/8スレッド) | カスタムAPU (Zen 4, 6コア/12スレッド) | アーキテクチャ更新とコア数増加による性能向上 |
GPU | RDNA 2 (8 CU, 最大1.6GHz) | RDNA 3.5 (16 CU, 最大1.8GHz以上) | CU数が倍増し、グラフィック性能が飛躍的に向上 |
メモリ | 16 GB LPDDR5 (6400 MT/s) | 16 GB LPDDR5X (8533 MT/s) | メモリ帯域幅が広がり、APU性能を最大限に活用 |
ディスプレイ | 7.4インチ OLED (1280x800, 90Hz) | 7.4インチ OLED (1600x900, 90Hz/120Hz) | 解像度向上と、VRR対応の可能性 |
ストレージ | 512GB / 1TB NVMe SSD | 512GB / 1TB / 2TB NVMe SSD | 最大容量の選択肢が増加する可能性 |
通信 | Wi-Fi 6E, Bluetooth 5.3 | Wi-Fi 7, Bluetooth 5.4 | より高速で安定した次世代の通信規格に対応 |
バッテリー | 50Whr | 50Whr以上 | 電力効率改善により、同等以上の駆動時間を維持 |
ざっとまとめるとこんな感じに。
この表からわかるようにSteamDeck2の進化はCPUとGPUの性能向上だけではありません。
より高速なメモリ、高解像度なディスプレイ、そして最新の通信規格への対応など質を根本から引き上げるためのアップデートが随所に見られます。
特にCPUコア数とGPUのCU数が大幅に増加している所が個人的なポイント。
これまで携帯機では難しかった高負荷なゲームも快適にプレイできるようになる可能性を秘めています。
心臓部はAMD Ryzen Z2搭載が有力
SteamDeck2のパフォーマンスを決定づける最も重要なパーツが心臓部となるAPU。
リークではこの次世代APUが「Ryzen Z2」シリーズに相当するカスタムチップになる可能性が示唆されています。
Ryzen Z1シリーズは、ASUSの「ROG Ally」などに搭載された携帯ゲーミングPC向けAPUとして既に存在してるんですよ。
そのためその後継となるRyzen Z2という名称が使われること自体は自然な流れ。
ただSteamDeckのAPUはValveとAMDが共同開発した専用のカスタム品である点に注意が必要です。
その中身はリーク情報通りであれば、CPUに「Zen 4」アーキテクチャ、GPUに「RDNA 3.5」アーキテクチャを採用したものになるかなという感じ。
僕はPCにはそれほど詳しくないんですがこれは現行のノートPC向け高性能APUに匹敵、あるいはそれを上回るポテンシャルを持つ構成みたいなんですよ。
スペック項目 | Steam Deck カスタムAPU | Ryzen Z2 |
---|---|---|
CPUアーキテクチャ | Zen 2 | (Zen 4 ベースと想定) |
CPUコア数 / スレッド数 | 4コア / 8スレッド | 8コア / 16スレッド |
最大ブーストクロック | 3.5 GHz | 5.1 GHz |
GPUアーキテクチャ | RDNA 2 | RDNA 3 |
GPU演算ユニット (CU)数 | 8基 | 12基 |
キャッシュメモリ (L2+L3) | 4MB + 4MB (計8MB) | 24MB |
TDP (消費電力の目安) | 4~15W | 15~30W |
現在のSteamDeckに搭載してるCPUと比べるとこうなります。
ただカスタム品が搭載される可能性濃厚なのでこの通りにはならないでしょう。
それでも大幅なスペックアップが期待できる点は嬉しいですね。
NVIDIA製GPUが搭載される可能性
携帯ゲーミングPC市場ではAMD製APUの採用が主流ですが、
NVIDIA製のGPUが搭載される可能性はないの?
という疑問もよく浮かぶところ。
デスクトップPC市場で高いシェアを誇るNVIDIAのGeForceシリーズが搭載されればDLSSなどが利用でき、パフォーマンス向上に繋がる可能性があります。
ただ、現時点ではその可能性は極めて低いと考えられます。
最大の理由はValveとAMDが初代Steam Deckから続く強固なパートナーシップを築いていること。
両社はStea Deck専用のカスタムAPUを共同開発しており、ハードウェアとソフトウェア(SteamOS)の緊密な連携・最適化を進めてきました。
この協力関係を破棄して新たにNVIDIAと一から開発を始めるメリットは正直あまりないかなという感じ。
また、CPUとGPUを一つのチップに統合したAPUの開発においては高性能なCPU(Ryzen)とGPU(Radeon)を両方自社で手がけるAMDに軍配が上がります。
NVIDIAは高性能なGPUを持っていますがx86系の高性能CPUは自社開発していません。
そのため、CPUを他社から調達する必要がありコストや設計の複雑さが増す可能性があります。
これらの理由からSteamDeck2のAPUは引き続きAMD製となることがほぼだろうという見方が大半。
NVIDIAの技術に期待する声があるのも事実ですが製品としての完成度やコストパフォーマンスを考慮すると、AMDとの連携を継続するのが最も合理的な選択と言えますね。
新色のホワイトモデルは登場する?
個人的に地味に気になるのがホワイトはじめとするカラバリの存在。
現行のSteamDeckは基本的にブラック系のカラーリングで展開していたのでなかなか色で遊ぶことができなかったんですよ。
他社が半透明のクリア仕様のシェルを発売、それが結構人気だったので次期モデルでのカラー展開に期待が持てるようになってきました。

その中でも特に待望されているのがクリーンで清潔な印象を与える「ホワイトモデル」の登場!
競合製品であるASUSの「ROG Ally」がホワイトを基調としたデザインで人気を博していることもあってSteamDeck2でホワイトが選択肢に加わることを望む声は少なくありません。
ただ現時点でホワイトの存在を示す公式な情報や信憑性の高いリークはありません。
しかし可能性が全くないわけでもありません。
考えられるシナリオとしては旧型みたいに発売時には従来のブラック系カラーで展開、後のマイナーチェンジや特別モデルとしてホワイトやその他のカラーを追加するというもの。
あるいはストレージ容量の大きい最上位モデル限定のカラーとして設定される可能性も考えられます。
カラーバリエーションは性能に直接影響する部分ではありませんが、僕みたいにデザイン性を重視するユーザーにとっては大きな魅力。
Valveが市場のニーズをどの程度汲み取るかによりますが選択肢が増えることに期待したいところですね。
気になるSteamDeck2の予想価格
リーク情報やアナリストの予測を総合するとSteamDeck2の価格は、最も安価なモデルでも699ドルから799ドル程度になるとのこと。
ストレージ容量の大きい上位モデルは899ドルから999ドル、あるいはそれ以上の価格になる可能性も十分にあります。
高性能なパーツを採用すれば当然コストも上昇するため、価格がいくらになるのかは購入の判断を左右する最大の要因。
まず、現行のSteamDeck OLEDモデルの価格設定が基準となります。
OLEDモデルは512GB版が約8万円、1TB版が約9万5千円で販売されていてSteamDeck2はこれらを上回る価格設定になることは確実です。
価格上昇の要因
- 高性能APUの採用: Zen 4とRDNA 3.5を搭載したカスタムAPUは、現行チップより製造コストが高くなります。
- 高解像度OLEDディスプレイ: 900pのOLEDパネルは、現行の800pパネルよりも高価です。
- 高速メモリの搭載: LPDDR5Xメモリもコスト上昇の一因です。
- 全般的な部品コストと開発費の上昇
Valveはこれまでハードウェアの利益を抑え、Steamでのゲーム販売で収益を上げるビジネスモデルを取ってきました。
この傾向があるので法外に高価な設定にはならないと思いますが、現行機からの大幅なスペックアップを考えればある程度の価格上昇は避けられないでしょう。
購入を検討する際は少なくとも現行のOLEDモデルより2万円~4万円程度は高くなることを想定しておくのが現実的かもしれません。